米国の「アジア太平洋へのリバランス」は何をもたらしたか

米国の「アジア太平洋へのリバランス」は何をもたらしたか。 米国のオバマ大統領はかつて、「米国はこれからの100年も世界をリードしていく」と語った。「アジア太平洋へのリバランス」戦略は間違いなく、この目標の実現のための重要な一環となる。だが地域の安全を守るという名目で行われた米国の一連の動きはむしろ、同地域に絶え間ない動揺を与えている…

タグ: アジア 太平洋 リバランス 軍事 覇権

発信時間: 2016-10-22 09:31:31 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国のオバマ大統領はかつて、「米国はこれからの100年も世界をリードしていく」と語った。「アジア太平洋へのリバランス」戦略は間違いなく、この目標の実現のための重要な一環となる。この戦略は実質的に、アジア太平洋地域における米国の主導的地位を保持するものである。だが地域の安全を守るという名目で行われた米国の一連の動きはむしろ、同地域に絶え間ない動揺を与えている。米紙『ニューヨーク・タイムズ』は最近、「アジアにおける衝突を避けるにはこの地域の軍事化をやめなければならない」と米国政府に呼びかける記事を掲載している。

衝突を避けたいのか、競争をもたらしたいのか

米紙『ニューヨーク・タイムズ』ウェブサイトに最近、「ワシントンはアジア太平洋地域の軍事化をやめるべき」という題の記事が掲載された。戦略情報コンサルタントのNicholas Borroz氏と東南アジア専門の独立アナリストのHunter Marston氏によるこの記事は、「中国には、米国が周辺地域に軍事的な足跡を残していることを懸念する十分な理由がある」と指摘している。オバマ大統領の「アジア回帰」政策は、同地域における強大な米国の軍事的プレゼンスをさらに大幅に高めることを含んでいる。これは、中国と米国との衝突の可能性を一層高めるものとなる。

この記事は、「もしも米国がアジアでの衝突を回避したいのであれば、軍事パートナーと軍事基地を増やして中国を包囲して中国に敵意を起こさせることはやめるべきだ」と指摘する。しかし米国がやっていることはこれとはまったく正反対だ。

同記事で指摘されているように、米国の軍費予算は中国の3倍に達し、米国が太平洋地域に投じている資源は中国をはるかに上回る。米国はさらにここ最近、韓国へのTHAAD配備、オーストラリア・ダーウィンへの2500人にのぼる海兵隊員派遣、フィリピンの5つの軍事基地への米軍のローテーション配備、ベトナムとインドとの新たな防衛協定の締結など、アジア太平洋地域で尋常でない活発な動きを見せている。

米国の態度はますます度を越しつつある。米国のカーター国防長官は9月末、サンディエゴに停泊中の空母「カール・ヴィンソン」艦上での米軍将兵に向けた演説で、米国の「アジア太平洋へのリバランス」戦略はまもなく新たな段階に入り、「米国は、アジア太平洋における主導的な地位を維持するため、同地域における軍事的な優位を強化していく」と語った。この発言は、米国による「アジア太平洋へのリバランス」戦略の実施についてのまた一つの公的な態度表明として注目された。

ロシア紙『クラスナヤ・ズヴェズダ』の記事によると、カーター国防長官は最近、ペンタゴンが今後5年で、アジア太平洋地域の装備の更新と同地域の軍事力の向上に数百億ドルを投じる計画を明らかにした。ペンタゴン担当者はこの措置について、「アジア太平洋地域の平和と安定、進歩のためだ」と語っているという。熱意に満ちた話に聞こえるが、この動きは実際には、アジア太平洋地域における新たな軍備競争をもたらすものだ。

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