報道によると、ミャンマー北部の武装衝突の銃弾が中国国境内に飛んで来たとの情報もある。畹町鎮で自動車店を経営する楊さん(女性)によると、同店から約500mの場所にあるレストランでは、食材を切っていた女性の腕に銃弾が当たり、女性は病院に運ばれて治療を受けている。畹町のバスターミナルの職員によると、銃声が時折聞こえるほかは、日常生活に大きな影響はなく、水や電気も通常通り供給されている。バスターミナルも通常の運営を続けている。ただミャンマー北部での衝突がまだ収まらないため、人々は外出を控えている。
楊さんによると、事件発生後、ミャンマー北部の多くの難民が畹町に押し寄せ、町中にとどまる姿が見られた。ほかの現地住民も、衝突発生後、ミャンマー北部の大量の難民が中国・ミャンマー国境一帯に押し寄せたと証言している。午前中には80人余りが畹町に入り、全員が収容された。衝突で負傷し、中国側の病院に送られて治療を受けている民間人もいる。中国国内に入る難民の数は増加し続けている。
中国の畹町などの政府はすでに緊急体制を発動しており、畹町の町中では軍人や武装警察などが秩序維持を行っているほか、人道主義支援を提供している。雲南省徳宏州州党委宣伝部の職員によると、畹町の新菜街にはすでに臨時の避難所が設けられ、必要のある避難民を受け入れている。
外交部の耿爽報道官は、「中国側は、中国・ミャンマー国境の平和と安定を高く重視している。ミャンマー側の関連地区での武力衝突事件に重大な懸念を表明するとともに、関係各者には、自制を保ち、関連する軍事行動を停止し、衝突の拡大を防ぐことを希望する」と語り、対話と交渉を堅持し、ミャンマーの平和プロセスの維持に努力するよう関係各者に呼びかけた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月22日