装甲車が中国で押収、シンガポールで憶測を呼ぶ

装甲車が中国で押収、シンガポールで憶測を呼ぶ。

タグ: 装甲車 シンガポール 香港 AV-81

発信時間: 2016-11-28 13:24:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「香港の税関当局がシンガポール製AV-81装輪装甲車を押収」という事件が5日目に入り、シンガポール側が焦りを深めている。シンガポール華字紙『聯合早報』は27日、「中国軍がシンガポールの先端軍事技術を盗み見る可能性がある」という懸念を示した。

27日付ザ・ストレーツ・タイムズ紙によると、シンガポール国防省は26日夜、今回の輸送任務を担当したAPL商船が検査のため開いたコンテナが、香港の税関当局によって密封されたと発表した。装甲車9台及び装備が、香港税関当局の倉庫に運ばれた。これは安全かつ、出入りが制限されるエリアだ。シンガポール武装部隊の隊員は香港に到着しており、26日にAPLの経営者と会談し、関連状況を調べ、装甲車とその装備が安全な場所に置かれていることを確認したという。

シンガポール政府の声明は、メディアの懸念を払拭していない。27日付聯合早報は「香港メディアがこのほど発表した写真を見ると、香港の税関当局者は近距離で撮影するのみならず、自ら車内に入り検査を行っている。シンガポールの軍事機密が漏洩する恐れがある。香港政府はこの装甲車を一刻も早くシンガポールに戻そうとは考えていないようだ。解放軍駐香港部隊の人員が検査を口実に、内部のデータを入手する可能性が高い。AV-81はシンガポールが独自に開発した切り札で、高性能を誇り、米海兵隊から注目されている。今年3月に1億ドル以上の契約を結び、米国に試験目的として13台を提供することが決まったばかりだ。中国軍は米国の先端軍事技術に興味を抱いており、AV-81の技術に関する詳細な情報は、解放軍高官が知ろうとしていることだ。シンガポール及び台湾の軍事通信データの多くも、中国が喉から手が出るほど欲している情報資料だ。中国軍がこの装甲車の内部に接触すれば、シンガポールの国防産業を損ねるばかりか、さらに台湾、米国、英国、豪州などのシンガポール製武器への信頼を大きく損ねる。これはシンガポールにとって極めて深刻な結果だ」と伝えた。

26日付ザ・ストレーツ・タイムズ紙は、シンガポール・中国二国間協力連合委員会の会議が来月上旬に行われることを鑑み、これらの装甲車が近日中に解放されると予想した。シンガポールLongus発展戦略研究所の李气虹研究員は27日、聯合早報に対して「押収は中国本土の港湾ではなく、香港で起きた。中国政府は交渉の余地を残すことで、両国の直接的な対立を避けようとしていることが分かるが、こうすることでシンガポールをけん制できる。中国政府は両国関係の大局に影響を及ぼしたくないが、不満を表するため警告を出す必要があった」と指摘した。シャングリラフォーラムの鐘偉倫上席研究員は「現時点では、水運会社の手続きミスの可能性を否定できないが、中国がシンガポールに対して、暗に外交の信号を送った可能性もある。フィリピンとマレーシアの首脳が先ほど相次いで訪中した。中国は東南アジア諸国との関係の処理への自信を深めている。さらに次期米大統領に選ばれたトランプ氏のアジア太平洋政策が不明瞭であり、中国は現在、地域で影響力を発揮する絶好のチャンスを迎えている。シンガポールは今後、中国との関係を非常に注意深く処理しなければならない」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月28日

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