トランプ氏の「意固地な外交」、南中国海の問題解決に資さず
トランプ氏の「意固地な外交」、南中国海の問題解決に資さず。 2013−16年に米国の東アジア及び太平洋事務担当の国務次官補を務めたファクス氏は、ブルームバーグに対して「オバマ大統領が間もなくホワイトハウスを離れるが、米中関係は不確定な状態に入ったようだ。中国は次の4年の基調を探る可能性がある…
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2013−16年に米国の東アジア及び太平洋事務担当の国務次官補を務めたファクス氏は、ブルームバーグに対して「オバマ大統領が間もなくホワイトハウスを離れるが、米中関係は不確定な状態に入ったようだ。中国は次の4年の基調を探る可能性がある。中国は米新政権にシグナルを送る方法の模索を開始したようだ。台湾問題にせよ南中国海問題にせよ、中国が米国の言いなりになることはない」と述べた。18日付ワシントン・ポスト紙は「トランプ政権がいかに南中国海問題に対応するかは不明だが、トランプ氏は潜水艇事件の立場で強硬な路線を示した」と報じた。
しかし域外国は南中国海に干渉しても、その足がかりが失われつつあることに気づくだろう。フィリピンのドゥテルテ大統領は17日、中国に圧力をかけるつもりはなく、国際仲裁裁判所の南中国海の仲裁結果を棚上げにすると表明した。しかもドゥテルテ大統領は、南中国海の問題解決を口実に、フィリピンに駐留している米軍に矛先を転じ、「わが国から失せろと要求する。我々を犯罪者の集まりだと考えている連中を留めてどうなるのか。行け、失せろ。我々を信じないならば、なぜ交流しようとするのか。大馬鹿者め」と述べた。フィリピン防衛相は17日、フィリピンの排他的経済水域である南中国海の海域で、中国が米国の潜水艇を奪った疑いがあると質問された際に、「米国が南中国海でこのような装置を使用しているかについては知らない。これは米中間のことだ」と話した。韓国KBSテレビは18日、「ASEAN内部で南中国海問題をめぐりある種の共同陣営が形成されていたとするならば、ドゥテルテ大統領が明らかに中国に親しい姿勢を示すに伴い、この対中同盟の形成はより遠い先の話になっている」と論じた。
独ベルリン自由大学の国際政治学者は18日、環球時報の特派員に対して「潜水艇事件の発展は、多くの観測筋にとって想定内のようだ。事件は中米関係の緊張がエスカレートする中で生じたが、両国政府は本件の処理で自制的になっており、事件を急速にクールダウンさせている。トランプ氏の意固地な外交は、問題解決を促さない。トランプ氏の就任後、米中は適応のため一定期間を要するが、最終的には実務的かつ自制的な態度になることで、両国も世界もメリットを手にすることができる」と指摘した。
米国市場もトランプ氏に注意を促しているようだ。台湾紙・連合報は「米国防総省は、大陸が公海で米軍の潜水艇を押収したとして返還を求めており、トランプ氏はさらにツイッターで中国が米国の無人潜水艇を盗んだと罵った。中米の地政学的な緊張がエスカレートしている。情報が伝わると、米国の株価が16日に低下し、ドルが下落し、金価格と米国債が高騰した」と報じた。
｢中国網日本語版(チャイナネット)｣ 2016年12月19日
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