「実践中」の安全観
多くの出席者は、今年のシャングリラ会合は昨年と比べ穏やかだったと判断している。例えば昨年は南中国海をめぐり争いが生じたが、今年は目立った乱れがなかった。張氏は「この現象は中国が提案するアジア安全観が、地域内で積極的な効果を発揮していることを側面から反映している」と分析した。
張氏は「中国はこの1年に渡り、関連国と共に『南中国海各方行為宣言』を履行し、『南中国海各方行為準則』枠組みの形成を促してきた。中国は現在、建設的な貢献を拡大している。例えばASEAN諸国と準則枠組みをめぐり共通認識を形成し、フィリピンなどの国と建設的な協議を行っている。これらの実務的な取り組みにより、自ずと穏やかさが増した」と指摘した。
張氏は「過去1年余りの実践を見ると、中国が打ち出した安全の理念は実践と合致しており、多くの積極的な化学反応を起こし、地域安全の多くの食い違いが解消され始めている。これは中国が打ち出した安全の理念が客観的な実情に合致するためであり、中国の手段で地域に共同の利益をもたらすことができる」と述べた。
「時代」の安全観
このアジアの安全をテーマとする会合の会期中、各国代表者は中国が提唱する「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)と、中国のアジア安全観の関連性について言及した。