国連、各国に緊急行動を呼びかけ 「パリ協定」目標実現に向け

国連、各国に緊急行動を呼びかけ 「パリ協定」目標実現に向け。

タグ:パリ協定

発信時間:2017-11-02 09:17:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 国連気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)はまもなくドイツのボンで開催される。国連が10月31日に発表した最新の評価報告は、各国の政府と非国家主体が大きな理想と意志を持ち、より大きな一歩を踏み出さなければ、「パリ協定」で定められた目標の実現を確保することはできないと指摘している。

 

 国連環境計画(UNEP)は31日、ジュネーブで、第8版となる「排出ギャップ報告書」を発表した。報告書は、各国の排出削減の約束はこれまでに、気温目標の実現に必要な2030年の排出削減水準の3分の1に達したにすぎず、民間部門と地方政府の行動の強度もこのギャップを埋めるにははるかに足りないと指摘している。

 

 2015年に合意された気候変動「パリ協定」は、21世紀中に地球の気温上昇幅を2度以内に抑えることを規定し、より意欲的な1.5度の制御目標も設定している。

 

 国連環境計画は同日、現在の状況から見ると、各国の条件つきと条件なしのすべての約束が完全に履行されたとしても、2100年までに地球の気温は3度以上高まる可能性が高いと発表した。これは、各国が2020年に約束を修正する際、排出削減の強度を高めなければならないということを意味する。

 

 国連環境計画は、もし米国が2020年に計画通り「パリ協定」を脱退することになれば、全体の状況はさらに暗いものとなる。

 

 「パリ協定の発効から一年が経ったが、我々の取り組みが不十分であることは明らかだ。数億人が将来、悲惨な境地に陥る可能性はまだある」。国連環境計画のエリック・ソルヘイム事務局長は同日、「これは受け入れられない事態だ。もし我々が成熟技術に投資し、民間部門の参加を確保できれば、後代の子孫を守るという約束は依然として果たすことができる。だが我々はただちに行動に着手しなければならない」と語った。

 

 報告書は、「パリ協定」で設けられた目標を割り込むのを避けるには、各国政府(一部はすでに排出削減の約束を更新している)と民間部門、都市などが、緊急の行動を取り、より深いレベルのよりスピーディーな排出削減效果を実現しなければならないと呼びかけている。

 

 上述の效果の実現に向け、報告書は、農業や建築、エネルギー、林業、工業、運輸などの分野で取るべき手段を提出している。報告書によると、二酸化炭素1トンの排出を削減するコストは100ドル以下で、100ドルよりずっと低い場合もしばしばある。上述の産業分野での技術投資を行えば、2030年までに、二酸化炭素換算で毎年360億トンにのぼる温室効果ガス排出削減が可能となる。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月12日


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで