3機目の国産大型機、年内初飛行を予定
全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)の会期中、国産大型旅客機C919の最新の進捗状況が、注目を集め続けた。全人代代表、国家航空エンジン・ガスタービン重大特別プロジェクト副チーフデザイナーの向巧氏によると、C919核心機の一部のコア技術に重要な進展があった。全人代代表、C919チーフデザイナー、中国工程院院士の呉光輝氏によると、第3機の国産大型機が年末までに初飛行する見通しだ。
「王冠の宝石」に進展
向氏は6日、C919のエンジンについては計画通りに推進中で、核心機の一部のコア技術に重要な進展があったと話した。
向氏によると、国の「両機」特別プロジェクトは複数の型式に取り組むだけでなく、航空エンジンの研究開発の基礎固めを目的としている。科学研究と技術の基礎を固めるため、企業は産学研核心資金を拠出した。需要のけん引を通じ、国内の大学及び科学研究機関の有力資源を集め、共に難関突破に当たる。
航空エンジンは工業の「王冠の布石」と呼ばれている。向氏は「王冠を作ってから宝石を取り付けることができる。工業の基礎を固めなければ、高性能のエンジンを作ることはできない」と述べた。
2機で23回飛行
6日午後の上海代表団開放日において、全人代代表、C919チーフデザイナー、中国工程院院士の呉光輝氏は「C919の最新の進捗状況」について質問された際に、「C919は現在、異なる飛行状況による影響を調べている。2機目も上海で改造中だ。年末までに3機目となる国産大型機が初飛行する見通しだ」と話した。
呉氏によると、昨年5月5日の1機目のテスト飛行、昨年末の2機目のテスト飛行から現在まで、2機は23回飛行している。「最近は飛行しておらず、何かアクシデントがあったのかと聞かれたが、実際には非常に正常だ」
国内外のユーザーが注目
呉氏によると、耐空証明が計画通りに進められている。海外では欧州耐空証明の申請を行い、受理されている。呉氏は市場開拓について「国内外の28のユーザーから815機の注文を受けている。これは(C919が)市場から歓迎される優れた航空機であることを証明している」と述べた。
C919は中国が国際的な耐空基準に基づき独自に開発した、150座席のナローボディ旅客機で、2008年末までにプロジェクトのフィジビリティスタディを終え、2015年11月に上海でラインオフした。2017年5月5日には浦東空港で、1機目の初飛行を行った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月8日