欧米とロシアの「外交戦」が激化

欧米とロシアの「外交戦」が激化。米政府は26日、英国での元スパイ暗殺に関わった疑いへの報復として、ロシア外交官の追放を発表した。仏独伊などEU14カ国も同日、ロシア外交官の追放を発表した…

タグ:スパイ 神経剤 首脳会議

発信時間:2018-03-28 16:28:39 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米政府は26日、英国での元スパイ暗殺に関わった疑いへの報復として、ロシア外交官の追放を発表した。仏独伊などEU14カ国も同日、ロシア外交官の追放を発表した。元スパイへの神経剤使用事件がくすぶる中、ロシアと欧米の関係は急転直下し、双方は新たな「外交戦」に突入した。

ロシアの元スパイ・スクリパリ氏とその娘が4日、英国ソールズベリーで意識不明となった。その後、英警察当局は二人に神経剤が使用されたことを確認した。英国はロシアが背後にいる「可能性が高い」とただちに表明し、有効な証拠を示さないままロシアに説明を求めた。ロシア側は捜査における英国の言行は法的プロセスに沿っていないとし、英国に全ての資料の公開を求め、英側が国際法に従い事を進めるのなら、捜査に協力する意向を表明した。その後、英政府はロシアの外交官23人の追放を発表。ロシアも直ちに同数の英国の外交官の追放を発表。英露の「舌戦」は「外交戦」にエスカレートした。

メイ英首相、マクロン仏大統領、メルケル独首相は22日に会談し、事件について「強い声」を発するようEUに求めた。メイ首相は事件をEUの春の首脳会議に提出。EU加盟国首脳もワーキングディナーで英国への支持を表明した。その後、欧州理事会は英国の結論に同意し、「神経剤事件」の責任がロシアにある「可能性が極めて高い」とする共同声明を発表した。

EUは23日、駐ロシア大使の召還を発表。ロシアの駐EU代表は英国メディアの取材でこれに遺憾の意を表明。「現在露欧関係、特に露英関係は深刻に損なわれた」とした。ロシアのプーチン大統領はロシアに化学兵器はないと強調。事件の捜査で協力する意思があるが、相手も同じ意思であることが前提だとした。ペスコフ・ロシア大統領府報道官は24日、「神経剤事件」の英政府との捜査協力で進展はないことを明らかにした。

「神経剤事件」によって、元々摩擦の絶えない英露関係が冷え込み続けていることは間違いない。欧米がロシア外交官の追放を相次いで発表したことについて、ロシア外務省は26日の声明で、米国などがロシア外交官を追放するのは非友好的措置であり、情勢を一層激化・複雑化させるとして、対応措置を取るとした。(編集NA)

「人民網日本語版」2018年3月28日

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