中国の世界貿易機関(wto)常駐代表団の代表を務める張向晨特命全権大使は米国の「通商法301条」調査に基づく制裁リストについて、次の声明を発表した。
米国側は中国側の厳正なる抗議を顧みず、米国東部時間3日、中国を対象とする「通商法301条」調査に基づく追加関税提案リストを発表した。
301条調査報告書は事実を歪曲し、材料を寄せ集めし、中国側に勝手な批判をしている。市場化改革を推進し、対外開放を拡大し、知的財産権の保護を強化している中国の実情にまったく合致しない。
米国は301条調査報告書に基づき、検討中の制裁措置を発表した。これはWTOの最も基本的かつ核心的な最恵国待遇や関税制限などの規則と紀律に著しく背こうとする、典型的な一国主義及び保護貿易主義の行いだ。これに対して中国は強く批判し、断固反対する。
多国間貿易枠組みの歴史において、301条は悪名高く、多くの国から反発を受けている。WTOも2000年の年初に、今後十数年間に渡り301条の停止を求める裁決を下した。米国がWTOの裁決に違反しないと約束したことがまだ耳に新しく、WTOの規則を守り301条調査を実施するという米国政府による行政声明の墨がまだ乾かぬ現在、米国は公然と中国に対して301条調査に基づく措置を講じている。これは悪質かつ深刻な悪影響を生む。
中国側は必要な措置を講じ、自国の合法的な権益を断固たる姿勢で守る。中国側は直ちに米国の行為を、WTO紛争解決手続にかける。また「中華人民共和国対外貿易法」の関連規定に基づき、米国からの輸入品に対しても同等規模の対策を講じる。これは緊急事態に対処する必要な措置、保護貿易主義の蔓延を阻止する正義の行いだ。
米国のやり方はWTOの根幹を大きく揺るがしており、多国間貿易体制は未曾有の危機を迎えている。中国はすべてのWTO加盟国に対して、中国と共に米国の保護貿易主義に断固反対するよう呼びかける。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月4日