キーワード2:実戦化
軍事専門家の李傑氏は12日、環球時報に対して「これまでとは異なり、今回の南中国海での観艦式には、実戦を背景にするという特殊性があった。先ほど米国の原子力空母ルーズベルトによる空母打撃群が10日、係争の絶えない南中国海で定例訓練を行った。20分内にF-18戦闘機20機がルーズベルトから発艦し、米軍の正確さと効率の高さを力強くアピールした。新聞聯播の映像を見ると、活動に参加した全員が迷彩服を着用していた。これまでの観艦式は通常の制服だったため、実戦を想定していたことが分かる」と説明した。
キーワード3:南中国海
南中国海の海域が選ばれた理由について、匿名の軍事専門家は「中国は国家安全環境の深い変化に直面している。特に南中国海情勢が全体的に沈静化しており、中国と東南アジア諸国が南中国海の平和と安定に力を入れている。ところが木は静まろうとしても風はやまないで、穏やかな南中国海の水中では時おり不穏な動きがある。中国の南中国海の領海・主権は、時おり西側列強から挑発を浴びている。南中国海は国家重点戦略方向であり、南中国海方面の海軍作戦勢力及び保障能力の建設を強化するのは、危機をコントロールし戦争を防止し、戦争に勝つための現実的かつ差し迫った需要だ。海洋強国の建設と領海・主権の保護という時代の要求があり、また中国海軍の大型・新型シーパワーが部隊に配備されている。この時期に新指導部が自ら南中国海の観艦式に赴くことで、世界に向け中国のメッセージを伝えた。中国人は平和を愛し、平和を守る力も持っている」と判断した。
公式資料によると、新中国はこれまで観艦式を4回行っていた。新中国は1957年に、初の大規模な海軍観艦式を行った。周恩来総理は毛沢東主席からの委託を受け、1957年8月4日に青島沖で北海艦隊の前身である青島基地の兵士を観閲した。
中国海軍は1995年10月19日に黄海で、新中国設立以降で最大規模となる海上合同軍事演習、盛大な観艦式を行った。
中露両軍は2005年8月に初めて青島沖、山東半島南東沖などで、中露合同軍事演習「平和の使命2005」を行った。
2009年は中国人民解放軍海軍建軍60周年で、中国は同年初めて全世界に向け、国家級観艦式を公開した。2009年4月23日の観艦式は青島奥帆基地で行われた。30以上の国と地域の海軍が、この大型観艦式に参加した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月13日