中国2隻目の空母で初の国産となる新型空母が13日、ドックを離れての初の海上試験を開始した。今回の試験では、来奕軍氏が艦長として初めて公に姿を現した。大佐階級章と正師級経歴章をつけた来艦長は、操縦室から指揮官に向け、「指揮官同志、航行準備完了、ドック出発指示待つ、艦長来奕軍」と報告し、出発許可を受け、艦内に出発の命令を発した。
公開資料によると、来奕軍氏は、053H3型護衛艦「連雲港艦」艦長、東中国海艦隊護衛艦第8大隊大隊長などを歴任し、2010年度全軍優秀指揮軍官にも選ばれた。環球時報記者の調べたところによると、中国は2007年、多国間海上合同演習に初めて艦艇を派遣し、パキスタン・カラチでの多国間海上合同軍事演習「和平-07」に連雲港艦や三明艦からなる編隊を参加させた。来氏はこの時、前艦長が突然病で倒れた連雲港艦を率いるよう緊急指令を受け、演習任務を首尾よく成功させた。演習科目のうちの主要艦砲による海上標的射撃では、プラスチックの浮遊標的への命中を成功させた。来氏は当時、「今回の主砲対海射撃では複数の国が同じプラットフォームで競った。実際には勝ち負けはなく、全体を乱すことなく任務を果たすことが重要だった」と語っている。
国産空母の初回海上試験のニュースで来艦長とともに姿を見せたのが、中国初の空母艦長の張崢氏だ。2017年4月中旬、張氏は、全軍の再編によって組織された84軍級機関の軍級主官の一人となった。張氏は現在、国産空母編隊の司令員を務める。中国軍事問題専門家が「環球時報」記者に示した分析によると、空母艦長が空母編隊指揮員を担当することには大きな強みがある。空母の艦長は状況を熟知し、空母自体の運用、空母編隊の所属艦艇の連携、軍艦と軍機の共同作戦、体系的な作戦などを知っている。また空母編隊の訓練作戦を正しく指揮でき、戦闘力の増強を大きく促進し、空母編隊の働きを十分に発揮することができる。