国務院副総理、中米全面経済対話中国側首席代表の劉鶴氏が率いる中国代表団は2、3日の両日、北京市の釣魚台国賓館でロス米商務長官率いる米国代表団と中米経済・貿易問題について協議した。双方は農業やエネルギーなどの分野について良好な意思疎通を行い、積極的で具体的な進展を遂げた。協議の成果は得難いものであり、誠意と信頼をもって心をこめて守り、いっそう惜しむべきだ。さもなければこれまでの苦労と成果は水の泡になる。
釣魚台の今回の協議は、中米双方のワシントンで合意に達した共通認識をさらに実行に移した。率直な意思疎通は、中米経済・貿易協議を前進させるため重要だ。北京、ワシントン、再び北京における双方の協議は率直・効率的から、積極的・実務的な段階に移り、具体的な掘り下げに入った。両国首脳の共通認識の実行は、より「目にし触れることのできる」方向に向け絶えず推進されている。
改革開放と内需拡大は中国の国家戦略であり、この既定方針を貫き通す。米国からの農業やエネルギーなどの輸入拡大は、中国の高品質発展の需要に合致しており、一般人により多くの美味しい食べ物、緑の水と青空をもたらす。中国側には需要があり、誠意もある。またこれは米国側の貿易不均衡の改善、経済発展と雇用拡大を促す。米国側にはその願いがあり、期待している。これは中米両国民と世界にとって良いことだ。
米国側は国内の政治的要因により、短期的かつ実質的な成果を焦っているが、この心情については理解できる。しかし協議は相互妥協の芸術であり、駆け引きを展開できるが、一方的に値下げを求めることはできない。自分ばかりを考え相手に配慮しなければ、このような協力は長続きしないだろう。中国が雇用拡大すると同時に、米国側も製造業・サービス業の開放、対中ハイテク規制の緩和で直ちに反応しなければならない。
協議には誠意のほか、信頼が必要だ。態度を二転三転させれば、協議の成果を水の泡にするだけだ。トランプ政権が最近何度も態度を変えていることから、協議の成果がスムーズに実行に移されるかについては、米国側の実際の行動を見る必要がある。中国政府の、貿易戦争を起こしたくないがこれを恐れることもないという態度は終始変わらない。米国側が追加関税を含む貿易制裁を掲げ続け、貿易戦争を一方的に引き起こそうとするならば、中国側には選択肢がなく反撃を余儀なくされる。そうなれば苦労して手にした協議の成果はゼロになる。米国にはこのような計算ができるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月4日