「トランプ」化の影響③国際社会もリスクに直面

「トランプ」化の影響③国際社会もリスクに直面。

タグ:「トランプ」化

発信時間:2018-06-28 15:42:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 国際社会とトランプ氏が治める米国の交流は、国際社会の「トランプ化」の程度に影響を及ぼしている。トランプ氏が巻き起こした保護貿易主義と孤立主義は、戦後の国際秩序に大激震をもたらした。外交は内政の延長であり、トランプ氏の勝手な振る舞いと「離脱」には、国内の深い原因がある。現在の米国は同盟国や国際社会のより多くの責任を担うつもりはなく、貿易パートナーにより引き続き大きな市場を提供できなくなっている。これは米国の経済力と国際的な地位の相対的な低下、国内の問題の顕在化の結果だ。


 トランプ氏は同盟国からの説得を無視し、EU、カナダ、日本などの鉄鋼・アルミ製品に追加関税を導入し、気候変動やイランの核問題をめぐり袂を分かち、G7を設立以降で最も深刻な苦境に陥れている。国連、世界貿易機関(WTO)、国際通貨基金(IMF)の米国の各種政策への批判により、米国の一方的な行為への不支持が浮き彫りになっている。より重要なのは、トランプ氏が貿易や台湾の問題で中国に勝手な振る舞いをし、国際政治の安定装置である中米関係に重大な変化が生じさせようとしていることだ。中国と米国の競合関係は、対抗関係に変わる。貿易のみを見るならば、トランプ氏が貿易戦争のエスカレートに対する国内と国際社会の強い反発を無視すれば、それにより生じる産業危機は一部の国で金融危機と社会危機を引き起こす可能性がある。


 ポピュリズムと保護貿易主義がひとたび蔓延すれば、国際社会は「トランプ化」されたことになる。中国、EU、日本などの主要経済体と多くの発展途上国が力を合わせ、トランプ氏の政策と行為をけん制し影響を及ぼせるかが重要になる。


 米国の政治、世界の政治は苦しい変化の段階を迎えている。一部の学者は、トランプ氏は「構築より破壊」の大統領であり、米国内と国際社会の新秩序はその任期中に構築されないと見ている。この観点にはうなずける。トランプ氏の保護貿易政策が、フーヴァー元大統領のように米国の株式市場で恐慌を引き起こせば、米国の政治環境に急変が生じ、国際社会もより大きな不確実性に直面することになる(筆者・張文宗 中国現代国際関係研究院米国研究所米国政治室主任)。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月28日


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