2019年、世界が直面する懸案とは?

2019年、世界が直面する懸案とは?。

タグ:シリア 朝鮮 EU離脱 ロシア 貿易

発信時間:2019-01-06 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 目まぐるしく変化した2018年はすでに歴史と化したが、一部の重要問題をめぐる変化が続き、駆け引きがなおも展開されている。2019年を展望すると、国際情勢には懸案が満ちている。


 懸案その一 シリア問題はどこに向かうか


 シリアは中東の各勢力が駆け引きを展開する場であり、地域外の大国の駆け引きの暗い影が落ちている。シリア政府軍は2018年、ロシアやイランなどの支援を受け基盤を固め、失われた多くの陣地を取り戻した。米国とトルコはアサド政権の崩壊を求めないと表明した。米国はさらに昨年末、シリアから軍を撤退させると宣言した。


 域内・域外国の駆け引きが止まなければ、シリア問題が終結を迎えることはない。シリア問題は引き続き中東の地政学的構造に影響を及ぼす注目点になり続ける。


 太和シンクタンク高級研究員、中東問題専門家の呉毅宏氏は「米軍のシリア撤退に伴い、シリアの戦闘におけるトルコの影響力が拡大する。米国はサウジやイラクなどのアラブ諸国のシリア問題における協力強化を促すことで、トルコやイランなどの勢力をけん制する可能性がある」と分析した。


 懸案その二 朝鮮の核問題に進展はあるか


 中国を含む国際社会の積極的な働きかけにより、張り詰めていた朝鮮半島情勢には、2018年に積極的な好転が見られた。6月には米朝首脳会談がシンガポールで開かれた。2019年に米朝がさらに相互信頼を構築し、朝鮮半島非核化の問題でさらなる進展を実現できるかは、世界が注目する焦点になっている。


 米朝は制裁解除と核兵器廃棄の流れをめぐり食い違いを残していることから、米朝首脳会談後の双方の協議は膠着状態に陥っている。米国は韓国との合同演習を再開し、朝鮮への制裁を続けており、強い圧力をかけることで譲歩を迫っている。これは米朝関係の先行きに暗い影を落としている。


 米朝各自の状況を見ると、2019年には膠着状態の打破を促す要素が存在する。2020年の米大統領選前に、半島非核化でより多くの成績を手にできるかは、トランプ大統領が続投を果たすための政治的資本になる。朝鮮は核問題の解決で半島の平和と朝米関係正常化を実現する目標を変えていない。


 中国人民大学国家発展・戦略研究院研究員、国際関係学院准教授の刁大明氏は「大統領選の圧力があり、トランプ氏は半島問題の進展を急ぐ可能性がある。しかしこの進展が問題の真の解決を促すとは限らず、短期的に米国の有権者を満足させる進展になるだろう」と分析した。

 

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