中国外交部(外務省)の耿爽報道官は20日の定例記者会見で「中国側はこれまで宇宙空間でのいかなる形の軍拡競争にも加わったことはないし、今後も加わることはない。この立場に変更はない」と述べた。
【記者】ポブレテ米国務次官補が19日、中国とロシアが地上発射型衛星攻撃兵器の開発を進めていることで、宇宙空間における衝突の危険が高まっていると述べたうえ、宇宙空間での軍拡競争を防止する交渉への露中の参加の誠意にも疑問を呈したとの報道について、コメントは。
【耿報道官】宇宙空間は全人類共通の財産であり、宇宙空間の安全を守ることは国際社会の共同責任だ。中国側は一貫して宇宙空間の平和利用に尽力し、宇宙空間の軍事化と軍拡競争の防止を積極的に唱え、長年にわたりロシアと共にジュネーブ軍縮会議で「宇宙空間への兵器配置及び宇宙空間物体に対する武力による威嚇または武力の行使の防止に関する条約」(PPWT)案を推進してきた。中国側はこれまで宇宙空間でのいかなる形の軍拡競争にも加わったことはないし、今後も加わることはない。この立場に変更はない。
米国は宇宙空間を新たな戦闘領域と公に位置付け、すでに宇宙司令部を設置し、宇宙軍の創設を進めている。また、宇宙空間へのレーザー兵器の配備も計画している。宇宙空間の軍事化及び戦場化の危険性を高めているのはどの国か?宇宙空間の安全を脅かしているのはどの国か?言わずとも明らかだ。
米国は宇宙空間の軍事力増強を進める一方で、いわゆる「宇宙空間での中国の脅威」「宇宙空間でのロシアの脅威」をでっち上げている。これは実際には自国が軍事的優勢を図り、先進的兵器を開発するための口実づくりだ。米側の事実無根の非難は全く成り立たず、中国側はこれを受け入れない。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年3月21日