中国船舶工業集団有限公司がタイ海軍に輸出するドック型揚陸艦の建造契約の調印式が9日、北京市で行われた。中国のドック型揚陸艦の輸出はこれが初であり、両国の全面的戦略協力の展開にとっても新たな重大成果だ。両国の軍需貿易協力関係のさらなる掘り下げ、地域の平和・安定の促進に対して重要な意義を持つ。
071Eは中国にとってトン数が最大の輸出型艦艇だが、中国の輸出軍艦の新鋭になることはできるだろうか。
世界では現在、ドック型揚陸艦の取引が活発化している。多くの新興海軍国が、海軍の長距離兵力輸送能力と島嶼争奪能力を大幅に増強できる「武器」に焦点を絞っている。豪州やトルコ(中国は強襲揚陸艦のプランを提案したことがある)といった海軍の実力が高い国ばかりか、東南アジアの一部の新興海軍国(マレーシア、インドネシアなど)も各種任務を遂行できるドック型揚陸艦もしくは戦略輸送艦を購入しようとしている。多くの造船業強国がこの市場に焦点を絞るなか、整った産業体制を持つ中国造船業も欠席するわけにはいかない。071Eの登場は、中国がこの市場に目を向けたことを示す。
競争相手と比べると、071Eには次の3つの大きな特長がある。(1)技術が世界先進水準に達しており、総合作戦能力だけでも競争相手に遅れを取らない。(2)071Eの原型である071総合揚陸艦は中国海軍で長年就役しており、成熟したプラットフォームであることが証明済み。(3)071Eは多くの先進国の揚陸艦プラットフォームと比べ、コストパフォーマンスで競争力を持つ。
全体的に見ると、071E輸出型揚陸艦は市場で高い将来性を持ち、中国の輸出型軍艦の新たな「人気商品」になる機会を手にすることは間違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年9月18日