核衝突のリスク軽減、中国が世界に呼びかける

核衝突のリスク軽減、中国が世界に呼びかける。

タグ:核衝突 リスク軽減 北京国際軍備抑制シンポジウム

発信時間:2019-10-17 16:53:01 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 外交部軍控司の傅聡司長は深セン市で16日、第16回北京国際軍備抑制シンポジウムにおいて、「中国側は世界の戦略的安定性を維持し、核兵器による衝突のリスクを縮小するよう呼びかける」と述べた。傅氏の発言内容は下記の通り。


 世界の戦略安全情勢は近年、急激に悪化している。米国は冷戦思考を取り戻し、軍備抑制分野で「破棄・離脱」を繰り返し、国際的な責任を断ることで圧倒的な軍事的優位性を手にしようとしている。この影響を受け、大国の相互信頼及び協力が危機に直面し、世界の戦略的バランスの崩壊が加速している。国際ルール及び多国間枠組みが衝撃を受け、国際安全ガバナンスの赤字が際立っている。


 世界の戦略的安定性がさらに損なわれれば、核軍備競争が再燃する。核衝突のリスク拡大が必然的な結果となる。核保有国は核兵器の国家安全政策における力を弱め、非核保有国に安全保障を提供することを約束し、戦略的安定性を損ねる戦略能力の建設及び配備を回避するべきだ。理性的かつ実務的な核軍縮の方針を堅持し、核政策と核戦略の対話を強化するべきだ。核不拡散問題の政治及び外交による解決の努力を維持し、新技術の発展がもたらす課題に適切に対処するべきだ。


 中国は米国の中距離核戦力(INF)全廃条約の離脱に深い遺憾の意を表し、断固反対する。この措置は世界の戦略的バランスと安定、アジア太平洋及び欧州の平和と安全、国際軍備抑制システムに対して直接的かつ消極的な影響を及ぼす。米国は離脱から3週間内に地上設置型中短距離巡航ミサイルの実験を行った。これは離脱の真の意図が自国の規制を緩和し、先進的なミサイルの開発に着手することで、一方的な軍事的優位性を求めることにあることを十分に示している。


 中国側は米国がアジア太平洋で地上設置型中距離ミサイルを配備することに断固反対する。米国があくまでもアジア太平洋に配備しようとするならば、それは中国の玄関先での挑発である。中国は自国の利益が損なわれることを絶対に座視せず、必要な対策を講じることを余儀なくされる。中国側は米国及び関連国が同問題で自制を維持し、慎重に行動し、間違った行動に出ないことを願う。


 傅氏はさらに、核兵器を先に使用しないという核政策など、世界の戦略的安定性の維持に関する中国の取り組みを紹介した。また中国側が核戦略の最大限の透明性を示し、核兵器発展で極度の自制を維持しており、核兵器使用について極めて慎重な態度を持つことを強調した。


 「中国は平和的発展に取り組み続け、多国間主義を積極的に実践する。国際軍備抑制・軍縮に動力を注ぎ込み、人類の平和と安全を促進する崇高なる事業に貢献する」


 第16回北京国際軍備抑制シンポジウムは、中国軍控・裁軍協会、科学・国家安全研究プロジェクト、米核脅威イニシアチブ(NTI)が共催。中国、ロシア、英国、米国、ドイツなどの国及び国際原子力機関、包括的核実験禁止条約機関準備委員会などの国際機関から100人以上の代表者が出席した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年10月17日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで