素手で道路の石を片付け、重い鉄柵やコンクリートの柱を協力して運ぶ。数百人の香港市民が20日午後、自ら箒、スコップ、バケツなどの道具を持ち、自発的に香港理工大学付近を訪れ、道路の障害物やゴミの処理を行った。
暴徒は香港理工大学を連日占拠し、周辺地域の道路を塞ぎ、破壊と放火を行った。これにより香港島と九龍を結ぶ紅磡海底トンネルが使用できなくなった。同トンネルは香港初の、最も利用者の多い海底車用トンネルで、その麻痺は香港の交通に深刻な影響をもたらした。
香港市民の劉さんは「人々はトンネルの早期開通を願っている。私は友人とトンネルの九龍入口付近で障害物を撤去しようと思っていたが、警察が安全面の考慮から立ち入りを禁止していた。私たちは戻る途中に掃除を手伝った」と話した。
香港工会連合会の呉秋北会長、民主建港協進連盟の陳勇副主席、葉建明・港区全国政協委員らも現場を訪れ、道路の障害物の撤去に協力した。呉氏は「香港市民全員で香港の清掃を行い、一致団結して暴力・混乱を制止し、黒の暴力に対抗するよう呼びかけたい。市民は掃除を行い、香港が一日も早く元の姿を取り戻せるよう協力するべきだ」と述べた。
90年代生まれの陳さんは、「我愛警察」と書かれた青のTシャツを着用し、現場で人目を引いた。彼女は「これは警察応援活動に参加した時の服で、今回これを着たのは激務に耐える警察への支持を表明するためだ」と述べた。
陳さんは「暴力事件はすでに私たちの仕事と生活に深刻な影響を及ぼしている。最近は通勤に2倍以上の時間がかかる。人が集まれば力も大きくなる。香港の各地は現在、暴徒によって破壊されており、清掃員だけでは間に合わない。私たちも香港市民として貢献したい」と話した。
陳さんは、暴徒の投げたレンガが頭に当たり亡くなった、70歳の清掃員の男性について胸を痛めている。「これは実に馬鹿げている。香港を愛し、道路の障害物を撤去していた人が攻撃され、暴力行為が一部から支持と理解を集める。私が今日ここに来たのは、香港の若者が皆あのような人ではないことを伝えるためだ」
将軍澳在住の黄さんは、8、9人の隣人とスコップやバケツなどの道具を持ち、現場の清掃に駆けつけた。「最近は毎朝、自宅付近でレンガを拾い、道路の障害物の撤去に協力している。周辺の交通が一日も早くスムーズになることを願う」
黄さんは「市民が自発的に道路の障害物を撤去しているのは、正しい行為だ。私たちは丸腰だが怖くない。香港の交通が一日も早く回復し、人々の生活が正常に戻ることを願っている」と話しながら、何度も喉を詰まらせた。彼女は、暴力に訴えることで自分の目的を達成できるのかどうか、暴徒にはよく考えて欲しいと語った。
劉さんは「香港がこれほど乱れてしまったのを目にし、1人の香港人として非常に心が痛い。どのような立場であっても、香港を破壊するのは間違っている。暴徒が早急に手を引き、香港という美しい我が家をこれ以上破壊しないことを願う。香港が平静を取り戻し、市民の通勤・通学・移動が早期正常化することを願う」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月21日