西側の一部の個人及びメディアが新型コロナウイルスの陰謀論を唱えていることについて、外交部の耿爽報道官は20日のオンライン定例記者会見にて、「感染症を前にし、我々は科学で愚昧に打ち勝たなければならない。国際社会が引き続き、陰謀論などの『政治のウイルス』に共に反対し、阻止することを願う」と述べた。
記者からは「西側の一部の個人及びメディアがこのほど、新型コロナウイルスが中国の生物戦計画によるもので、ある実験室から漏洩した生物化学兵器であると推測している。中国側はこれについてどう論評するか」という質問があった。耿報道官は次のように述べた。
中国人は現在、新型コロナウイルス肺炎と全力で戦い、自身のみならず世界の公衆衛生の安全を守るため責任を担っている。この時期に一部の個人とメディアがこのようなセンセーショナルな言論を唱えるのは、良からぬ意図を持っているのでなければ、呆れるほどの無知である。
世界保健機関(WHO)の責任者は最近、新型コロナウイルスが実験室内で生まれた、あるいは生物兵器の生産により生まれたとするいかなる証拠もないと重ねて表明している。人々はウイルスと戦うほか、陰謀論とも戦わなければならない。世界の多くの有名医学専門家も、いわゆる「実験室から漏洩」あるいは「生物兵器の開発」といった説にはまったく科学的な根拠がないと判断している。
国際的に権威ある医学誌『ランセット』は18日、世界トップクラスの公衆衛生分野の科学者27人が署名した共同声明を掲載した。新型コロナウイルス肺炎と戦う中国の科学研究・衛生・医療従事者を支持し、ネット上で広がっている新型コロナウイルスに関する陰謀論を強く批判した。声明によると、各国の科学研究者による新型コロナウイルスの全ゲノム解析の結果は、新型コロナウイルスがその他の新しい病原と同様、野生動物由来であることを力強く証明した。陰謀論は恐慌・デマ・偏見を生み出し、感染症とともに戦う世界の取り組みを損ねる以外に何の役にも立たないと指摘した。科学者らはWHOの専門的な意見を支持するよう呼びかけた。
感染症を迎えた我々に必要なのは科学・理性・協力であり、科学で愚昧に打ち勝ち、真相でデマを粉砕し、協力で偏見を阻止しなければならない。我々は国際社会が新型コロナウイルスと共に戦うと同時に、引き続き陰謀論などの「政治のウイルス」に共に反対し、阻止することを願う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月21日