農業農村部、税関総署、国家林草局の3部門がこのほど「サバクトビバッタ及び国内のバッタの観測・予防・抑制対応プラン」を共同制定・印刷配布した。域外からのサバクトビバッタの侵入・危害を厳重に防止し、引き続き国内のバッタ予防を徹底し、観測・早期警戒を強化し、全面的に蝗害のリスクを調査し、地域ガバナンス及び科学的な予防・抑制を重視するよう各地に求めた。
同プランによると、サバクトビバッタは今年に入り東アフリカ及びアジア南西部で異例の大発生を見せており、現地の食糧及び農業生産の深刻な脅威となっている。国連食糧農業機関(FAO)は蝗害警報を発令した。専門家の分析によると、サバクトビバッタが中国に侵入する確率は低いが、リスクに対する意識を高め万全を期すため、域内外のバッタ予防活動を統一的に徹底するべきだ。
同プランは域内外のバッタ予防の目標を明確にした。域外のサバクトビバッタの侵入と危害、国内のバッタ大量発生を回避するよう取り組み、小康の年の食糧豊作を全力で目指し、生態安全を効果的に保障する。国境地帯のサバクトビバッタ侵入リスク地点の観測カバー率及び緊急予防処置率を100%にする。国内のバッタ予防処置率を90%にし、農業・牧畜地域のバッタ予防処置率を80%にし、全体的な危害損失率を5%以内に抑える。
同プランは国外のサバクトビバッタ観測・予防・抑制について、雲南省、西蔵自治区、新疆ウイグル自治区などの侵入の可能性がある地点で観測を行い、直ちに早期警戒を行うよう求めた。侵入リスクに基づき緊急予防任務を設定し、専門的な予防チームを結成し、緊急対策物資を備蓄する。農業農村、税関、林草部門は各自の職責範囲内で農業地帯、口岸、森林・草原の観測活動を徹底する。サバクトビバッタ予防の国際協力を積極的に展開し、情報交換メカニズムを構築し、中国侵入の可能性を事前に予測・判断する。
同プランは国内の農業地帯のバッタ観測・予防・抑制について、国内のリスクの全面的な調査を求めた。蝗害発生の程度に基づき予防・準備のクラスを引き上げる。高密度発生地域については化学緊急予防を実施し、中低密度発生地域については生物予防・生態抑制を実施する。
同プランは国内の草原におけるバッタ観測・予防・抑制について、内蒙古、新疆、四川省などの国内の主要草原の蝗害リスクの調査を求めた。観測及び早期警戒を強化し、対策物資を確保し、緊急反応を強化する。中国・カザフスタン、中国・モンゴルの国境地帯のバッタの監視を強化し、重点飛来地域の予防準備活動を徹底する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月10日