外交部の耿爽報道官は北京で11日に開かれた定例記者会見にて、5つの措置により世界の感染対策に助力すると表明した。これには必要な国及び地域に医療専門家チームを派遣し、国際社会に薬品などの防疫物資の援助を提供するといった内容が含まれる。
記者からは「新型コロナウイルス肺炎が現在、世界各地で急速に蔓延している。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、新型肺炎がパンデミックになる脅威がすでに非常に現実的になっていると表明した。世界の日増しに深刻化する感染状況について、中国側は今後いかに国際社会と協力を強化し対応していくか」という質問があった。耿報道官は次のように表明した。
中国人の一致団結と苦しい取り組みを経て、中国の感染対策情勢に積極的な好転が生じており、段階的な重要な成果を手にした。それと同時に、新型肺炎の感染が世界各地で多発し、蔓延の傾向を示している。一部の国は感染状況が比較的深刻だ。各国が意思疎通と協力を強化し、手を携え感染対策に取り組み、共に地域及び世界の公衆衛生の安全を守る重要性・緊急度がさらに上がっている。
中国側は引き続き自国の感染対策の徹底で気を緩めず、世界の感染対策に力を寄せていきたい。
(一)WHO及び国際社会と意思疎通・協調を強化する。感染状況の関連情報の交換は、国際社会全体の感染対策の重要な一環だ。感染症の発生後、中国側は直ちにWHOとウイルス遺伝子配列情報を共有し、速やかに関連諸国及び地域に感染状況の関連情報を報告した。中国側は引き続きオープンで透明、かつ世界の公衆衛生の安全及び人々の健康に責任を負う精神に基づき、速やかにWHO及び国際社会と情報を共有する。また各国との協調・協力を強化し、地域及び世界の共同感染対策を推進し、感染拡大・蔓延の阻止に取り組む。
(二)世界各国と感染対策経験の共有・交換を展開する。中国側は現在まで新型肺炎診療プランを第7版まで、対策プランを第6版まで発表している。これらのプランは中国が世界に向けて作成したもので、すでに各国語に翻訳され各国と共有・交換されている。中国側は現在までEU、ASEAN、アフリカ連合、カリブ共同体、上海協力機構、太平洋諸島諸国、及びトルクメニスタン、アゼルバイジャン、モルドバ、グルジアなどの国とテレビ会議を開き感染対策及び診療の経験を交換している。中国側は引き続き各種手段を通じ、関連諸国及び国際機関と交流・相互参照を強化し、共に地域及び世界の公衆衛生安全を守る能力を高める。
(三)必要な国及び地域に医療専門家チームを派遣する。中国赤十字会は現在まで、イラン及びイラクに専門家チームを派遣し、現地で集中的に活動を展開している。両国の感染対策の展開に協力し、現地部門及び一般人から好評を博している。中国側はさらに現地の感染対策を支援するため、イタリアに医療専門家チームを派遣する準備を進めている。中国側は引き続きこの形式により、必要な国に支援と援助を提供する。
(四)国際社会に薬品などの防疫物資の援助を提供する。感染症は無情だが人には情ありだ。中国政府はWHOに2000万ドルを寄付し、関連諸国にマスク、薬品、防護服などの物資を寄贈し、一部の国に必要な医療物資及び設備を輸出している。中国の地方政府及び民間機関も次々と他国に援助の手を差し伸べている。中国側は自国の感染対策に全力で取り組み、自国の困難を克服すると同時に、引き続き必要な国に対して力の及び得る範囲で援助を続ける。
(五)国際社会と科学技術協力を強化する。中国側は関連諸国と薬品、ワクチン、試薬キットなどの科学技術協力を展開し、世界範囲で一日も早く感染症に打ち勝つため中国の知恵とプランを提供したい。
中国側は上述した5つの措置を通じ、世界の感染対策に助力する。我々は国際社会と共に一致団結し、共に苦境を乗り切り、世界の新型肺炎との戦いで最終的な勝利を収める。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月12日