世界保健機関(WHO)がジュネーブで新型コロナウイルスのパンデミック宣言を出してから間もなく、約60カ国及び国際機関に向けた「中国の経験」報告会が12日、北京市で開催された。国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は発言の中で、感染対策の「中国の経験」には主に▽統一的で効率的な指揮体制▽法に基づく科学的かつ正確な感染対策プラン▽先手先手かつ現場重視で感染対策を行うモデル▽医療資源の統一的な分配▽緊密な連携による治療能力の強化▽ハイテクの幅広い活用▽国民のため・国民を頼りにする感染対策の理念▽国際交流・協力の掘り下げ――という8つの内容が含まれると述べた。馬氏は「中国の感染対策プラン、方法、技術、標準、ケースなどは実戦の検証に耐えることができた。国際社会と共有し、世界の衛生安全維持に助力したい」と表明した。
協力し多くの命を救う
最優先されるのは人命救助だ。中国はオープンで透明な姿勢、艱難を共にする団結精神により各国と協力し、多くの命を救っている。
広州市婦女児童医療センター臨床研究チームは先ほど、新型コロナウイルスに感染した児童に関する研究成果を発表した。同時にWHOに報告し、世界の児童患者の診療に参考材料を提供した。
「中国・WHO新型コロナウイルス肺炎共同調査報告書」の児童患者に関する説明は、広州市の児童患者の報告を取り入れた。この中国4省の感染対策の実践を参考にした共同調査報告書は現在、感染症と戦う各国に重要な参考材料を提供した。
中国がイタリアに派遣した医療専門家チームは連日、医療・防疫物資及び設備を携え、休むことなく現地の医療衛生機関と協力を展開している。患者の治療、薬品使用、院内感染防止などの経験を共有している。
戦火がやまず物資が不足する中東において、中国が派遣した経験豊富な医療チームはイランとイラクに駆けつけ、エジプト、レバノン、シリアなどの国に医療・防疫物資を提供している。感染が急速に蔓延する欧米において、中国の専門家は欧米各国の政府当局者及び衛生専門家とテレビ会議を開き、感染対策の情報と経験を共有している。
世界的な感染症との戦いにおいて、中国は危難の時を迎えた大国の責任感を世界に示した。WHO及び国際社会との意思疎通・連絡を常に維持し、各国と感染対策の経験を積極的に共有・交換し、必要な国に医療専門家チームを派遣している。国際社会に防疫物資の援助を提供し、各国と科学技術協力を展開している。
動画でオランダの医師からの治療に関する疑問に回答すると、武漢協和医院党委副書記の汪宏波氏は、「医学に国境はない。病魔に打ち勝つまで、我々は彼らと肩を並べて戦い続ける」と述べた。
感染対策の国際協力を強化
新型コロナウイルスの感染が各国・各地で発生し、懸念すべき状況となっている。肝心要の時、中国は感染対策の国際協力を効果的に展開し、感染者の輸出・輸入を警戒し、感染症に打ち勝つ大きな力を集めている。
交通ツールが人員の流通を加速した。感染発生後、交通運輸部、中国民用航空局、中国国家鉄路集団有限公司などは直ちに交通ツール関連の感染対策技術ガイドを発表し、多くの貴重な経験を手にした。これらの部門はすでに国際社会とこれらの情報・経験を積極的に共有している。
例えば中国民用航空局は40カ国の民間航空主管部門と、チャーター機、空港、機内感染対策の技術基準を共有している。また国際民間航空機関に活動文書を提供し、海外の航空各社が使用し参考にできるようにしている。
交通運輸部は1月末に直ちに、中国大陸部の港からの国際クルーズ船の出発にストップをかけた。国際クルーズ船運航業者7社の10隻が対象となった。現在も運航中で中国に入る船について、中国は毎日調整メカニズムを構築した。乗船率を厳しく制限し、乗客情報の記録に協力している。
中国各地は現在、関連諸国・地域と共に口岸管理を強化している。衛生、検疫、税関、移民などの部門の連携と情報共有を強化し、世界の感染対策ネットワークを構築している。
WHOのテドロス事務局長が先ほど、感染状況に関する記者会見で「この時代の決定的な世界衛生危機に対応するためには、一致団結が重要になる」と述べた通りだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月18日