海外の感染拡大に伴い、多くの海外香港住民が香港に戻り、現地の新型コロナウイルス感染者が急増している。医療・衛生専門家は、海外輸入感染者が市中感染のリスクをもたらすと警告した。香港特区政府は連日、感染対策を強化し、感染拡大のリスクに全力で対応している。
25人、16人、48人、17人、44人、39人、30人。香港の毎日の感染者数は18日より2桁台を維持していたが、わずか1週間で200人、300人を突破した。特区政府は24日、香港の感染者が累計386人に達したと発表。海外渡航歴を持つ感染者がそのうち7割以上を占めている。海外旅行のツアー客、海外出張者、海外から戻った留学生などが含まれる。
香港大学感染・伝染病センターの責任者である何栢良氏によると、今月23日までに香港住民18万人が海外から戻った。何氏は、その多くが感染状況が深刻な地域から戻っており、新型コロナウイルスの目に見えない拡散者になる可能性が高いと警告を出した。
香港大学医学院院長の梁卓偉氏は、香港は現在すでに感染のリスクが高い時期に入ったと判断した。梁氏は最近の感染者の多くが潜伏期に海外を旅行していたため、感染症が域外から香港に逆流したことが分かると分析した。
特区政府は内外の両面から着手し、各種感染対策を強化している。林鄭月娥・特区行政長官は、25日0時より各国もしくは地域から航空機で香港国際空港に到着するすべての非香港住民の入境を認めないと発表した。香港国際空港はすべての乗り換えサービスを停止する。強制検疫範囲を拡大し、検疫令の法執行を厳格化する。法改正により、種類販売許可を持つ8000店以上の飲食店、バー、クラブでの種類販売を禁止する。
域外輸入感染者がコミュニティに入るか、これは香港社会から注目されている問題だ。香港に戻った人のうち多くが特区政府の強制隔離の法令を無視し、バーや飲食店に入り浸っている。中には電子監視ブレスレットを外し街を散策し、食事をしている人もいる。
特区政府報道官によると、法執行部門が電子監視システムにより抜き打ち検査を行ったところ、隔離検疫の場を無断で離れた人が5人見つかった。うち2人はブレスレットを外すか切断していた。警察は5人を強制検疫センターに送った。また強制検疫を受けながら無断でその場を離れた36人を指名手配した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月25日