世界で最も権威ある医学雑誌のひとつである英国「ランセット」誌は27日、公式サイトに「COVID-19:経験から学ぼう」と題した論説を掲載し、新型コロナウイルスの対応で、迅速かつ効果ある手段を講じるよう各国に促し、中国の経験に学ぶことと国際協力の重要性を改めて強調しました。
論説は「過去2週間、新型コロナウイルスによる感染が無情にも西の方へと拡大してきた。世界保健機関(WHO)は今月13日、欧州を『世界的大流行の中心地』と宣言し、欧米諸国で感染者が増え続けている。武漢で発動された封鎖措置は、2か月前までは厳しく思われていたが、現在は至るところで見られるようになっている。しかし、それでも多くの国が広範囲でのウイルス検査や感染者の隔離、接触者の追跡、社会的距離の確保といったWHOが明確に提言したことを守っておらず、混乱を招く措置を取っている」と指摘しました。中でも、初動対応に遅れた国として、英国、米国、スウェーデンを名指しして批判しました。
論説はさらに、「感染が広がる中、経験ある国が資源と情報、専門知識を各国と共有し、より効果的な感染対策を共に考えることで、世界の団結に模範を示している。各国は、中国がいかにしてその厳格な予防・抑制措置を安全に、段階的に緩和させてきたのかを知る必要があり、このことは非常に重要である」と述べました。
「中国国際放送局日本語版」2020年3月29日