世界の新型コロナウイルス感染者は70万人を超え、202カ国・地域に感染が広がっている。感染対策は「持久戦」に変化しそうだが、状況の深刻な地域は何をすればよいだろうか。感染対策の「後半戦」に入った中国は何をすべきだろうか。
欧米が震源地に 感染対策プランを調整
「世界で心を一つにし感染対策」をテーマとする第2回新型コロナウイルス肺炎学際フォーラムが29日に開催された。復旦大学付属華山病院感染科科長の張文宏氏、中国工程院院士の李蘭娟氏、米マサチューセッツ大学医学部終身教授の盧山氏、独デュースブルク・エッセン大学医学部ウイルス研究所教授の陸蒙吉氏ら国内外の専門家が、各国の感染対策のプランについて交流した。
世界保健機関(WHO)は3月中旬、欧州が新型コロナウイルス感染の震源地になると表明した。しかし最新データを見ると、震源地はすでに感染者が14万人以上に達した米国に移った可能性がある。そのため欧米諸国の感染対策プランが注目を集めている。
陸氏は「ドイツには2つの方針がある。まず感染状況の変化に応じ慎重に行動し、次に持続可能性を確保する。少なくとも(ウイルスとの)2年の戦いを計画している」と述べた。盧氏は、「米国が先ほど行った封鎖プランは比較的成功したが、中国以外の地域からの輸入患者を見落とし、第2・3波を迎えることになった。また感度の高い検査方法を採用していることから、感染確定者が今後も増加を続ける」と述べた。
長期的に世界衛生ガバナンスを研究している上海外国語大学国際関係・公共事業学院副研究員の湯蓓氏は、現時点ではドイツと米国が既定のモデルを形成したかについては判断し難いと述べた。湯氏は中国新聞社の記者に対して、「両国の感染対策プランは実際にますます苦しくなってきており、矛盾した点も認められる。例えばドイツはウイルス拡散防止と社会の経済運行の間のバランスを模索すると表明したが、2年を期限としている。感染症の他国及び世界への影響をいかに評価すべきか。さらに米国だが、ニューヨーク州と連邦政府は感染対策を巡る駆け引きを展開している。これは各州の感染対策が連邦政府との関係に左右される可能性を示している」と分析した。