新型コロナウイルス感染の拡大後、公衆衛生緊急対応体系の構築が広く注目されている。成都市で開催中の四川省両会(人民代表大会・人民政治協商会議)でも、多くの医療衛生分野の代表・委員が「人材育成と科学技術力が公衆衛生緊急対応体系構築における重点」との発言を行った。中国新聞新社が伝えた。
四川省政協委員で四川省人民病院院長の鄧紹平氏は、「中国では現在、疾病管理予防体系は整っているが、その待遇は比較的低く、人材をつなぎとめるのが難しい。いかにして公衆衛生救急センターを設置するか、いかにして疾病管理予防と病院という2つのチームの高効率な融合を実現し、人力資源・コスト・組織的枠組みを高効率で有効なものにするかは、検討に値する問題だ」と述べた。
人材育成のほか、いかにして公衆衛生緊急対応体系構築と科学技術力を融合させるかという点も、多くの専門家が注目する重点となった。
四川省人民代表大会代表で瀘州市中医病院党委員会書記の鄭海三氏は、「公衆衛生分野には現在、情報システム構築不足の問題が存在している。一部の地方疾病管理予防センターでは、まだ地域を跨いだ情報共有が実現しておらず、地域を跨ぎターゲットを絞ったフォローアップと情報収集を行うことができない」と分析した。鄭氏はさらに、「各級公衆衛生データ情報集積プラットフォームを早急に立ち上げ、公衆衛生上の緊急事態対応と重大な感染状況予防・抑制が可能な相対的に独立した緊急対応体系を確立するよう、各級疾病管理予防機関に促すべきだ」と提案した。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年5月12日