国際調査の受け入れ、米国の実験室を優先すべき

国際調査の受け入れ、米国の実験室を優先すべき。

タグ:米国の実験室 国際調査

発信時間:2020-05-15 16:03:30 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 新型コロナウイルスの発生源が自然界であることは、世界の科学者の共通認識になっている。世界保健機関(WHO)は、現時点で約1万5000の新型コロナウイルスゲノム配列がこれを力強く証明していると表明した。ところが新型コロナの大流行により、生物実験室がかつてないほど注目を浴びるようになった。これらの実験室は何を行っているのか、その存在は人類の安全の脅威になるのか。このような疑問を抱くのは無理がなく、回答を得るべきだ。「環球時報」が伝えた。


 米政府は最近、武漢のウイルス研究所の実験室が新型コロナの発生源と公然と批判しているが、このまったく根拠のない政治的な濡れ衣は世界の科学者から反対された。米国の友好国も、この批判の濡れ衣を着せる目的が露骨であることから、関与を拒んでいる。米政府は言い直しを迫られ、「可能性がある」という限定詞を加えた。


 我々は結論ありきの調査に反対する。特にゲノム配列により発生源が自然界と証明されているため、世界のいかなる実験室に対してであっても濡れ衣を着せる批判に反対する。それと同時に我々は世界の実験室の安全調査を展開し、WHOを監督とすることを主張する。


 周知の通り、米国の生物実験室は最も多く、その研究範囲も最も広く、最も謎に満ちている。さらに米国は国連の生物兵器禁止条約の検証方法を定めた議定書作成に断固反対している。そのため米国は国際社会による透明な手段の調査を受ける義務が最も大きい。


 米メリーランド州フォート・デトリック基地にある生物実験室が昨年8月に閉鎖され、先ほど使用再開された。新型コロナウイルス関連の多くの憶測を呼んだ。陰謀論についてはさておき、米メディアが伝えた米疾病予防管理センター(CDC)のその後の発表内容によると、閉鎖の原因は廃水処理システムの問題だった。これは同実験室の安全に深刻なリスクが存在することを意味し、調査の重点対象の一つになるべきだ。


 USAトゥデイは2015年、米国の生物実験室によるさまざまな事故を報じていた。同紙のデータによると、米国各地の実験室は2006−13年に渡り連邦監督管理機関に、病原体関連の事故を1500件以上報告している。これには漏洩、個人防護設備もしくは機械システムの故障のほか、生物に刺される、動物に噛みつかれるといった内容が含まれる。15人が実験室内の事故もしくは規定違反の操作により感染している。同紙はさらに複数の科学者が感染後に死亡した例を挙げている。


 米国は科学力が比較的高い国であり、実験の安全面の議題を設定する大きな権力を持っている。かつこの権力を地政学的な目的に用いる傾向が強い。米国は他国の批判(今回の中国への批判など)に力を入れるが、自国の問題については「灯台下暗し」の状態だ。


 米国内のほか、米政府は近年、ソ連解体により残された科学的資源と政治の空白を利用し、ロシア周辺の独立国家共同体諸国で多くの生物実験室を設置している。米国本土の実験室よりも危険な実験が行われていると疑う声もある。これらの実験室の研究内容、その安全防護の信頼性は、国際社会の重点的な注目対象であるべきだ。


 今回の感染対策は米国という国の管理に関する系統的な混乱を浮き彫りにした。かつて世界トップとされていた重要能力が非常に劣っていることが証明された。米国の大量の生物実験室の安全防護が基準を満たさない可能性が高く、中には公開を恐れる多くの「インチキ」が存在すると疑う理由がある。国際社会は今回の感染症を通じ、米国に生物研究の真の規範化と基本的な透明性を求めるべきだ。


 米国は国際生物研究分野の特殊なメンバーではない。リスク調査及び新型コロナウイルスへの理解を深めるための重要データの提供について、米国の大量の実験室は閉鎖的な「検査免除」を受ける権利を持たない。監督・検査を受ける最前列に立つべきだ。米国の実験室があまりにも多く、管理の主体と手段も異なる。国際社会を安心させる整理が必要だ。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月15日

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