第13期全国人民代表大会第3回会議は5月24日午後3時、人民大会堂のプレスセンターで記者会見を開き、国務委員兼外交部部長の王毅氏が「中国の外交政策と対外関係」について国内外の記者の質問に答えた。
共同通信社の記者:感染症が世界に蔓延し、国際関係が揺らいでいる。このような状況下で、東アジアの秩序は比較的安定し、感染症の克服、世界経済の回復への作用が期待されている。中国側は中日韓関係の発展をどのように考えているか。「ポスト感染症時代」の3国協力をどのように推し進めるか。年内の中日首脳の相互訪問の可能性はあるか。
国務委員兼外交部長の王毅氏:
中日韓3国は一衣帯水の友好的な近隣である。新型コロナウイルス感染症の発生後、3国は団結・協力し、特別外相会議と衛生部長会議を開き、我々は感染症の情報、防疫措置、出入国者管理などの密接な協力を維持し、防疫の協力体制を形成し、ウイルスの地域内での拡散を有効的に抑制した。3国の民衆は互いに助け合い、「山川異域、風月同天」(山川域を異にすれども、風月は天を同じとす)、「道不遠人、人無異国(道義は人を遠ざけない。人には国の違いなどない)」という時代の新たな章を記した。中日韓3国の共同防疫は、世界の防疫に手本を築き、国際社会に自信を与えたと言える。
続いて、厳格な防疫の継続と同時に、経済成長の早期回復は我々が直面する共通の課題である。世界の主要経済圏として、中日韓3国のGDPは世界の5分の1以上を占める。3国が真っ先に感染症を抑制し、業務再開を進めることは、地域経済の回復促進に重大な原動力を提供すると同時に、世界経済の安定にも積極的な役割を果たす。
我々はまず、感染症の再発を防止し、防疫の成果を打ち固める必要がある。感染症の常態化に備え、我々は情報と経験を引き続きシェアし、予防抑制体制を整備し、薬とワクチンの共同開発を強化し、地域の緊急連絡メカニズムと医療物資備蓄センターを構築し、インターネットやビッグデータなどのITを生かし、公共衛生管理レベルと緊急対応能力を絶えず引き上げる必要がある。
2つ目は、業務再開に向けた協力を推し進め、産業チェーンとサプライチェーンを安定させる必要がある。
3つ目は、「ポスト感染症時代」に着目し、地域経済協力レベルを引き上げる必要がある。
要するに、中国側は日韓を含む各国と協力を強化し、早急に感染症に徹底的に打ち勝ち、アジア経済の活力を取り戻すとともに、地域と世界の発展の促進により多くの東方の知恵と力を提供したいと考えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月24日