ボイス・オブ・アメリカ(VOA)のベネット局長とスガワラ副局長が現地時間15日、揃って辞任を発表した。トランプ政権と衝突し、特にホワイトハウスから「VOAは中国の宣伝役」と批判されたことが原因とみられる。
16日付ウォール・ストリート・ジャーナルは、「米国疾病予防管理センターがVOAの取材を拒否したことで、ベネット氏との間に論争が発生した。VOAの報道は以前、ホワイトハウスから批判を浴びていた。ホワイトハウスはウェブサイトで今年4月、中国の武漢で新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いた後の、都市の活動再開に関する動画をVOAが掲載したことについて、中国の宣伝を行ったと批判した」と報じた。
VOAのウェブサイトは16日、「VOAの独立性の問題、トランプ政権が政府報道機関を広報ツール化する懸念が、過去数カ月に渡り注目を集めた。トランプ氏は上院に圧力をかけ、米国グローバルメディア局の代表者であるパック氏の指名確認を求めた」と報じた。16日付NYタイムズは「ベネット氏とスガワラ氏の辞任の直接的な導火線は、今月上旬の上院によるパック氏の指名確認だ。パック氏はトランプ政権のホワイトハウス元首席戦略官、右翼メディアであるブライトバート・ニュースの元会長のバノン氏と親しい」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月17日