米空軍のE-8C偵察機(写真は環球網より) |
米空軍のE-8C偵察機1機が17日、台湾地区南部海域を経て南中国海に進入し、一度は西へ向かい広東省の海岸から約134キロの地点にまで接近した。E-8Cが南中国海で中国の海岸に対して接近偵察飛行活動を行うのは、過去1週間ですでに3回目だった。同日、米海軍の「ニミッツ」「レーガン」両空母打撃群が南中国海で演習を実施した。米軍が南中国海海域で空母2隻による演習を実施するのは今月2回目だった。
軍事専門家の杜文龍氏は取材に「米国の現在の基本的意図は対立を引き起こし、対立を大きくし、対立を利用し、南中国海で波風を起こし、さらにはつけ入る隙を見出すことにある」と指摘した。
杜氏の考えでは、米軍が平時にE-8Cを派遣して中国に対する接近偵察を繰り返す意味は余りない。E-8Cは探知能力が高く、戦時には直ちに目標を発見し、正確に捕捉し、各種武器による攻撃へとつなぐことができる。「だが我が国の戦時の軍事展開は平時と大きく異なることがある。現時点で軍事的準備、各種作戦訓練のデータは一刻一刻と変化している。今日探知した情報は、翌日には役に立たないゴミ情報に変わりうる。こうした情報は作戦計画の策定にとって、あまり大きな役割を持たない」。
杜氏は「現在米国が国際秩序に挑戦し、国際組織を尊重していないことが、すでに世界秩序に大きな影響を与えている。その基本的意図は対立を引き起こし、対立を大きくし、対立を利用することだ。南中国海が平穏でなくなって初めて、米国はつけ入る隙を見出し、武器・装備の売却または供与を通じて南中国海周辺国の小規模な同盟を構築し、中国に対処することができる。今後米国による南中国海での軍事力展開は常態化する可能性が高い。しかも現在の米国の『中国に遭えば必ず反対する』態勢も続いていくだろう」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年7月21日