最近、ポンペオ国務長官ら一部の米国の政治家が中国を敵視する発言をし、米政府がさまざまな措置を講じて中国と中国企業に圧力をかけている。各国の関係者は、いわゆる「新冷戦」を引き起こそうとするのは極めて危険かつ破壊的であり、世界の安定を脅かし、人類の共通の利益に合致しないと指摘した。また米国側は中国側と向き合い歩み寄るべきだとした。
米外交問題評議会のリチャード・ハース会長は「ポンペオ氏はニクソン大統領図書館で中国関連の演説を行ったが、米国トップの外交官に外交戦略がまったくないばかりか歴史を歪曲しており、かつ現代の最も影響力を持つ二国間関係の筋道立てた着実に実行可能な処理方法を提出できていない」と指摘した。
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は記事の中で、「米中両国経済が緊密に結びつき、デカップリングには非常に大きな犠牲が必要になっている。米国は基礎研究及び国内の科学・数学教育で、現在を大きく上回る連邦資金が必要になるかもしれない」と伝えた。
ロシア連邦共産党中央委員会のゲンナジー・ジュガーノフ議長は「新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、米国は中国との広範な対話と協力を拒否し、むしろ中国への攻撃を強め、中国と一部の国の仲違いを唆し、中国の発展を妨げようとしている。米国側のこの措置は極めて危険かつ破壊的で、国際緊張情勢を激化させる」と話した。
英セントラル・ランカシャー大学の国際問題専門家のジェニー・クレッグ氏は「中米関係は重要な二国間関係であり、中米関係の悪化は世界平和の大きな脅威となる」と述べた。
パリ政治学院世界史教授のマリオ・デルピエーロ氏は「中米両国間の交流はグローバル化の産物であり、グローバル化の推進力でもある。この相互依存は現在、中米関係を定義づけている」と話した。
仏シンクタンク・シラー研究所研究員、仏紙『新団結』編集長のクリスティーナ氏は「ポンペオ氏の中国を敵視する発言は、中米の国交正常化及びその後の歴史と現実を歪曲し、国際的な感染対策の協力を妨害し、地政学的な緊張情勢を激化させ、世界平和・発展の危険要素になっている。世界の主導権を失うという懸念により、ポンペオ氏ら冷戦思考にしがみつく米国の政治家は理性を失っている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月9日