米国の「インド太平洋戦略」、東アジアの平和と発展の未来を損ねる=王毅氏

米国の「インド太平洋戦略」、東アジアの平和と発展の未来を損ねる=王毅氏。

タグ:インド太平洋戦略 東アジア

発信時間:2020-10-14 14:38:49 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 王毅国務委員兼外交部長は現地時間13日にクアラルンプールで、マレーシアのヒシャムディン外相と共同記者会見を開いた。記者からは、米国の「インド太平洋戦略」が東アジアの協力に及ぼす影響を、中国側はどのようにとらえているかという質問があった。王氏は次のように述べた。


 東アジアは現在の世界で最も活力あふれる地域であり、今後の発展の潜在力が最も高い経済体でもある。この地域が長年に渡り成功を手にしてきたのは、団結と協力というアジアの価値観、グローバル化の時代の流れへの順応、多国間主義の正しい道、ASEANを中心とする地域協力枠組みを貫いてきたからだ。百年の変動と世界的な感染症を受け、東アジアの得難い平和・安定の局面を守り、東アジアの持続的な発展と繁栄を促進しなければならない。我々は依然として、このような効果的な価値理念と協力モデルを貫かなければならない。


 米国の「インド太平洋戦略」は事実上、「米日印豪」の4カ国の枠組みを支えとし、いわゆるインド太平洋版の新たな「NATO」の構築を目指すものだ。この戦略が吹聴するのは時代遅れの冷戦思考、推進するのは集団対抗と地政学的駆け引きで、守るのは米国の主導的地位と覇権体制だ。この戦略は東アジアの協力における互恵・ウィンウィンの精神にもとり、ASEANを中心とする地域協力枠組みに衝撃を及ぼし、東アジアの平和・発展の未来を損ねる。この戦略そのものが大きな安全リスクであり、無理に推進すれば歴史の後退であり、危険の始まりになる。各国がこれに対して十分な冷静さと警戒を維持するものと信じている。


 ある地域の前途と運命は、その地域の人々が決めるべきだ。東アジア諸国には自身の発展と安定を実現する権利があり、独立・自主の外交政策を掲げる権利がある。東アジアの重要な一員、ASEANの良き隣人、良きパートナーである中国は常にASEANの発展・振興、ASEANの地域協力における中心的な地位を断固支持しており、揺るぎなき姿勢で東アジアの平和・安定の促進に取り組んでいる。我々は引き続き「親・誠・恵・容」の周辺外交理念を実践し、東アジアの持続的な平和と発展に積極的に貢献する。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年10月14日

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