米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官が本日日本に到着し、その後さらに韓国を訪れ両国と2プラス2会談を開く。米国側はこの訪問を大々的にアピールしており、米国の同盟関係の強化に対する2回の会談の重要な意義を強調している。オースティン氏は、米国の目標は「中国もしくは米国と競争しようとするすべての国に対する確かな抑止力」を持つ能力と行動計画を確保することだと述べた。
ブリンケン氏、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は今週木曜日、楊潔篪氏、王毅氏とアラスカで対話する。米政府がそれに先立ち日韓との2プラス2会談の重要性を強調するほど、これが中国との戦略的対話に向けた準備の会談という印象を強める。
米国と同盟国の集中的な協議は、いずれも米国と中国との関係を念頭に置いている。これらの同盟国はかつてないほど脇役扱いされ、北京と戦略的な駆け引きを展開するための道具になっている。
ところがその論理の筋道に混乱が生じた。米国は今や枕を高くして寝ることができないが、その根本的な原因は同盟国との関係の深刻な緩みにはない。日韓は安全面で米国に依存しており、これに変化は生じていない。米国が本当に問題視しているのは中国の持続的な経済成長、それに伴う総合的な成長の方だ。しかしこれは同盟国のリップサービスで解消されるものではない。
中日には紛争があるが、これをコントロールすることが両国の共通の利益になる。米国や中国との関係を上手く処理し、日本の利益を中心とする特殊な戦略的バランスを構築することが、日本にとっての最大の課題だ。どれほど愚かな日本の政治家であっても、中米との関係をゼロサム形式にしない。日本には確かに日米関係を強化する願いがあり、そのために誓いを立てようともするが、日米同盟の中国対抗の戦略的機能には必ず限界がある。
韓国はさらに米国による中国包囲の戦略的先鋒になろうとしない。中韓の経済協力規模は完全に米韓を圧倒しており、米国側には韓国に中国との関係を断絶させるほどの魅力がない。