政治に毒された起源解明、茶番に終わること間違いなし

政治に毒された起源解明、茶番に終わること間違いなし。ウイルスの起源解明は本来、発生源と感染経路を明らかにすることで、次のパンデミックにより良く備えるための活動だが、米国の政治利用により誤った道にそれている…

タグ:WHO コロナ ウイルス 起源

発信時間:2021-07-29 11:51:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界保健機関(WHO)はこのほど、新型コロナウイルス起源解明の第2段階の計画を発表した。驚くべきことに、「中国が実験室のマニュアルに違反しウイルスが漏洩した」という仮説が研究の重点の一つとされた。


 ウイルスの起源解明は本来、発生源と感染経路を明らかにすることで、次のパンデミックにより良く備えるための活動だが、米国の政治利用により誤った道にそれている。WHOの第2段階の起源解明計画はすでに真理と実情を求める正しい軌道から完全に外れており、茶番に終わることは間違いない。

 

 王毅・国務委員兼外交部長が強調したように、中国は常に開放的な態度で世界の起源解明に参加している。現在まで中国はWHOの専門家を中国に2回招き、起源解明の共同研究を展開している。米国などの西側の科学者を含む専門家チームのメンバーは一致して、行きたいすべての場所に行き、会いたいすべての人に会ったと表明している。WHOの起源解明に協力する中国側の態度は率直かつ積極的で、その初歩的な結論はWHOが各ポイント・各方面・立体型の起源解明を展開するため重要な理論の根拠を提供した。

 

 特に2回目の調査報告書は、新型コロナウイルスはその他の中間宿主がコウモリから人に感染させたという可能性を「高い〜非常に高い」とし、ウイルスが実験室から漏洩したという仮説の可能性を「非常に低い」とした。また「世界で存在しうる早期感染者を探す」「コールドチェーンによりウイルスが広まった可能性を研究する」といった重要な意見を出した。これは第73回世界保健総会の決議の「新型コロナウイルスの動物起源及びヒトへの感染経路(中間宿主の可能性を含む)の調査を求め、今後類似する事件が発生するリスクを抑える」という文言と互いに呼応している。


 また新たな科学研究成果も、世界各国・各地で起源解明の展開が必然的な流れになっていることを示した。英紙「デイリー・テレグラフ」は20日、「血液検体の再検査結果によると、新型コロナウイルスは2019年10月にすでにイタリアで感染拡大していた可能性がある。これは武漢で初の感染者が報告された時期より2カ月早い」と伝えた。これは武漢が最も早く新型コロナウイルスが発生した場所ではなく、新型コロナウイルスもしくはより早期のウイルス株の感染が知らぬ間に広がっていた可能性を意味する。


 過去の調査の結論が指針としてあり、その後の科学研究成果の支えを受けながら、WHOの第2段階の計画は世界各地の起源解明の既存の方針を捨て、米国などの少数の国の政治利用のニーズに合わせ、「武漢ウイルス実験室漏洩説」という謬論を喧伝している。これは明らかに科学の精神に悖る。


 WHOの調査の方向が180度の急転換を見せたが、その裏側には米国などの国の影がある。あるメディアの報道によると、西側の一部の科学者は最近、起源解明の政治利用と中国への中傷・攻撃に反対したが、かつてないほどの政治的圧力を受けたという。例えば米政府の新型コロナ対策トップのアンソニー・ファウチ氏は以前、新型コロナウイルスの起源は人為的な製造や意図的な操作ではなく、自然から進化しヒトに感染したと明言した。ところが米国が今年新たな「ウイルス起源解明」を展開すると、一貫して反中で知られる米上院議員のトム・コットン氏、マルコ・ルビオ氏、マーシャ・ブラックバーン氏らは共同でファウチ氏に辞職し、米国の感染状況の責任を取るよう求めた。重圧を受けたファウチ氏の態度が揺らぎ、5月には新型コロナウイルスが自然由来である「確信はない」と表明した。6月21日には「ニューヨーク・タイムズ」のポッドキャストで、新型コロナウイルスが中国の武漢ウイルス研究所から漏洩した可能性があるとは思わないと表明した。

 

 かつて中国・WHO共同専門家チームに同行し武漢を視察した米国の科学者であるダザック氏も免れることができなかった。科学の精神を堅持し、米メディアによる「中国がWHOの武漢における起源解明を妨害した」という中傷的な論調に公然と反論したため、米国の政界から脅迫を受け、新型コロナウイルス起源解明プロジェクトから離脱を余儀なくされた。豪シドニー大学感染症・生物安全研究所のエドワード・ホームズ教授は以前、新型コロナウイルスの起源が武漢の実験室であることを示す証拠はないと述べた。ホームズ氏はその後、「研究プログラムが中国政府及び軍隊から資金援助を受けていた」と中傷され、豪政府の調査を受けた。さらには実弾が入った匿名の脅迫文を受け取った。過度なストレスによりメンタルケアを受け、正常な科学研究を行えなくなった。


 米国と豪州の科学者でさえこれほどの圧力を受けるのだから、かつて米国の政治家によって「中国の共犯者」と侮辱されたテドロスWHO事務局長がどのような境遇にいるかを考えてみるといい。WHOの態度の急変も理解に難くない。


 当然ながらこれはWHOの第2段階の起源解明が、米国などの西側諸国によって支配されていることも意味している。そのいわゆる調査は鹿を指して馬となす、無実の罪をでっち上げる濡れ衣の旅に過ぎない。ただし中国は米国が出演するそのような茶番に興味はなく、絶対に協力しないが。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月29日

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