米メディア・ブルームバーグは先ほど苦心惨憺し、米国がナンバーワンの「世界感染対策ランキング」を作り出した。衆目環視の下、世界の誰もが真相を知っているにも関わらず、このまさかの「米国式メディアマジック」は世界を驚愕させた。

　非常に長い期間に渡り、世界で医療技術が最も発達した、医療資源が最も豊富で、医療看護能力が最も高い国の一つである米国は、新型コロナウイルスの感染者数と死者数が世界最多の国であり続けている。感染者の死亡率、検査の陽性率などの重要指標を見ると、米国は悲惨な状況だ。米政府の感染症と戦う取り組みは、対策が大きく遅れ、指揮が混乱し、科学を無視し、国民をミスリードし、資源の調整が不足し、世界の感染対策を損ねるといった数多くの問題を露呈しており、批判を浴びている。

　米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長が以前述べたように、データは嘘をつかない。米国は確かに世界で感染状況が最も深刻な国だ。

　ブルームバーグが米国を「感染対策ナンバーワン」と評価した際に、米国の感染者数は累計で3400万人を、死者は60万人を突破した。米国の50州のうち40州以上で感染再拡大の流れが見られ、米国で変異株の感染拡大ペースが上がっている。ワクチン接種がボトルネックに直面し、防疫の政治利用などの古い問題が依然として顕著だ。

　感染症が流行してから1年以上に渡り、米国の複数のメディアと機関は報告書の中で、米国社会の断裂、政治の分裂、科学の軽視が感染症と戦う能力を下げたと反省・指摘した。米政府の系統的なミス及び不作為により、米国は大流行を和らげるチャンスを失った。米国本土で感染症に猛威を振るわせたばかりか、世界各国の感染対策を大きく損ね、リスクをもたらした。

　複数のメディアがまとめた米国の感染状況のタイムラインによると、米国側の一部の当局者は感染症の流行後、さまざまな科学の警告を無視し、感染症のリスクを意図的に軽視した。一部の政治家はさらに、専門家と専門的な意見を排斥し、科学にもとる防疫のフェイクニュースをたびたび流布し国民をミスリードした。米国人が健康と命の痛ましい犠牲を強いられたが、これは科学無視の悪い結果だ。米国の疫学専門家、米国疾病予防管理センターのウィリアム・フェイギ元局長は、「これは虐殺だ」とずばりと指摘した。

　パンデミック発生後、米国のいわゆる「ユニバーサリズム」という説が自ずと瓦解した。米政府は自身の感染対策に取り組まないばかりか、一国主義に力を入れ、一連の利己的な行為により世界を驚かせた。他国の感染対策物資を差し押さえ、自国の医療物資の輸出を禁じ、新型コロナウイルスの治療に用いられる可能性のある薬品の生産能力を買い占めた。感染症が世界で持続的に猛威を振るうなか、米政府は感染対策の協力に消極的なばかりか、むしろ世界の感染対策の「邪魔者」になった。国際社会が共に感染症と戦う重要な時期に、グループからの脱退が癖になったトランプ政権はさらに米国の世界保健機関（WHO）からの脱退を宣言した。国際的有名な医学誌「ランセット」のリチャード・ホートン編集長は、この措置は「全世界の人々への暴行」と述べた。

　世界の感染対策の重要な希望であるワクチンについて、米国はさらにその臨床試験段階から予約と買い占めを開始した。「希望」を独占し、一部の発展途上国及び地域をワクチンがない絶望の境地に押し込んだ。この世界の公衆衛生の危機において、米国側は大国が持つべき責任感をほったらかしにし、「ワクチン民族主義」に力を入れ、ワクチンを自身の国益を求め、世界での覇権の基礎を固めるためのツールにしている。

　米国人の健康と命よりも政治を優先し、世界の感染対策の協力の大局よりも利益を優先する。この「米国ファースト」は実に荒唐無稽だ。しかし世界の人々の目は曇っていない。このような「米国式メディアマジック」があっさり馬脚を露わし、最終的に世界の世論の笑い草に落ちぶれてもまったく濡れ衣ではない。

　｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2021年8月2日