米政府の一部の政治家は最近、ウイルスの起源解明を政治利用し、中国に責任転嫁し中傷するためあちこちで煽り立てている。「罪名」を中国に押し付けるまでやめない狂熱ぶりだ。
世界の感染対策及び世界経済の情勢が依然として深刻で、米国で感染状況が再び悪化するなか、政権運営の深刻な困難に直面した米政府は再び、中国に責任転嫁する手段を用いた。
米国では現在、感染が再拡大し、感染状況の中心的な指標が大幅に反転上昇している。北京時間2日午後4時現在、米国の新型コロナウイルスの感染者は累計3500万人を突破し、死者は累計61万3200人を上回った。米メディアの報道によると、米国のすべての地域で過去1週間の1日平均感染者数がその前の週と比べて上昇傾向を示した。同時に第2四半期の6.5%の経済成長率は市場の普遍的な予想を大きく下回った。大規模な景気刺激策もすでに驚異的な財政赤字をさらに膨らませ、財政及び金融政策が大きな試練に直面している。米国人の政府への不満が拡大している。
外交学院副院長、中国国際関係学会副会長の王帆氏は、「内政の需要を立脚点とし、追い詰められた米政府は責任転嫁し、苦心惨憺しウイルス起源解明を政治利用している。中国のせいにし、中国に責任を押し付けることで視線をそらし、自身の責任から逃れようと勝手なことを考えている。さらに中国に強硬な態度を示すことで、米国内の一部の良からぬメディアと各政党の政治的傾向に迎合している」と指摘した。
この悪どいやり方は米国内のガス抜きであり、米政府の政治家が妄想する中国の発展のけん制、米国の覇権の維持のガードレールだ。
彼らは感染対策で成果を上げていないが、中国を中傷し、圧力をかけ、けん制する策略は尽きない。王氏は「米国側は中国の調査を支持するとしているがこれは嘘で、中国に汚名を着せイメージを悪くすることが真の狙いだ。これは米国の中国けん制の方針に合致する。中国が感染対策と経済回復に同時に成功し、2年間の経済の平均成長率が5%以上にのぼったからこそ、米国側はいっそう手段を選ばず中国を中傷し、中国の発展をけん制し、人には言えない政治的な目的を達成しようとしている」と述べた。
中国人民大学国家発展・戦略研究院の研究員である刁大明氏はさらに、「中国に濡れ衣を着せ中傷することで、米国側は責任を転嫁するだけでなく、さらにはウイルス起源解明の政治利用を足がかりとし西側同盟国を集め、全世界範囲の、少なくとも西側の意義での反中陣営を抱き込み、同盟国を中国対抗・けん制に従わせようとしている」と述べた。
ところが他国の調査の騒ぎ立てる一方で、米国側は自国のさまざまな疑惑の調査、特にフォート・デトリック基地については真相をひた隠しにしている。
さらに前に遡ると、流出事故がたびたび発生したフォート・デトリックには多くの疑惑がある。米サイト「wn.com」の報道によると、新型コロナウイルスは2019年、米軍の武装部隊血液プロジェクト(ASBP)により欧州に入った。ASBPは長年活動する米海外武装部隊の公式血液供給ルートだ。同プロジェクトは米国家中心エリアの軍事基地から血液を採取するが、これにはフォート・デトリックやアンドルーズ統合基地も含まれる。ウイルスはASBPの輸送システムによりスムーズに欧州に入り、米軍基地に出入りするイタリアの一般人ボランティアが最も早い被害者になった。
起源解明をしっかり推進しようとするならば、フォート・デトリックは国際的な調査の対象になるはずだが、米国側は口を閉ざしている。
なぜこれほどびくびくしているのだろうか。
王氏は「米国側はフォート・デトリック問題で2つの事実を隠そうとしている。まず、フォート・デトリックからウイルスが流出した可能性、及び悪名高い侵華日軍731部隊との密接な関係だ。次に、フォート・デトリックの流出事故と新型コロナウイルスの早期起源解明の間に存在しうる関係性だ」と指摘した。
刁氏は「フォート・デトリック基地は多くの悪事を働いており、当然ながら起源解明の範囲内に収められるべきだ。この状況下、米国はまだごまかしを続けているが、これはフォート・デトリックの裏側に一部の米国人が人々に見せたくないことが隠されていることを説明するばかりだ」と強調した。
米国側の影の操作は、国際社会の目を騙せない。60カ国が世界保健機関(WHO)事務局長に、中国・WHO共同研究報告書を歓迎し、起源解明問題の政治利用に反対する書簡を送った。中国グローバルテレビジョンネットワーク(CGTN)シンクタンクによる「新型コロナウイルスの起源解明の各国での展開に賛成するか」という設問に対して、ツイッターでの「賛成する」は83%、フェイスブックでの「賛成する」は79%だった。回答者は英語、スペイン語、フランス語、アラビア語、ロシア語のネットユーザー。またフォート・デトリックの疑惑の調査を求める署名活動で署名した中国のネットユーザーはすでに2000万人を超えている。
刁氏は「これは国際社会の本件への態度が非常にはっきりしていることを十分に説明した。第1段階の起源解明の結果を認め、政治利用の企てに反対するということだ。感染対策に取り組むと同時に、さらに第1段階の起源解明に基づき、米国などの国を調査・訪問する必要がある」と述べた。
事実と科学と正義を前にし、政治的な操作が人心を得ることはない。厳かな科学の問題であるウイルス起源解明には、米国側の腹黒い私心と地政学的な計算を受け入れる余地はない。
米国は白昼夢から覚めるべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月4日