ボストン・ヘラルド紙はこのほど、「新型コロナウイルス発生源調査は最初から政治的色合いを帯びていた」という見出しの社説を掲載し、ウイルスの汚名化は民族、種族、国に関する辱めになると論じた。また、世界保健機関(WHO)の発生源再調査の決定は一種の後ずさりだとした。
現地時間8月26日、在ニューヨーク中国領事館の報道官はボストン・ヘラルド紙の新型コロナウイルスに関する社説について記者の質問に答え、「米国の前政権の『中国ウイルス』という表現から、現政権の情報機関を用いた有罪推定的調査に至るまで、一部の米国の政治家は汚名化する言論を通して責任転嫁しようとしている」と述べ、中国側は協力して防疫する考えを堅持し、疫病流行の政治化、ウイルスの汚名化、発生源調査のツール化に反対すると強調した。
ボストン・ヘラルド紙は8月13日に掲載した『新型コロナウイルス流行中の政治分裂』の中で、米国がコロナ禍に入ってから、ウイルス発生源調査に関する討論は政治の触れてはならない部分であると論じた。
コロナ流行当初、当時のトランプ米大統領は「中国ウイルス」と発言し、新たな恨みを買った。トランプ氏が渡米14日以内に中国旅行記録がある人に対して旅行規制を実施すると発表した後、バイデン氏はツイッターに「我々は新型コロナウイルスの危機にある。トランプ氏の一貫したヒステリックで恨みを持った排斥や、恐怖を撒き散らす行為ではなく、科学的に前進を導く必要がある。彼は世界の衛生危機に対応する中で最もだめな米国の指導者かもしれない」と書き込んだ。
中国は新型コロナウイルスが最も早く流行したところだが、疾病の最初の流行国でこの疾病を命名しないのには様々な理由がある。その地理的位置づけが的確か否かに関わらずである。カリフォルニア大学バークレー校のキャサリン・セニサ・ジョイ教授は、「このようなやり方はかつて多くの民族、種族、国に辱めを与えた。歴史は、流行病の発生中に種族を汚名化すれば問題を簡単にしすぎる‘罪の押し付けゲーム’になり、衝突を発生させることになると示している」と述べた。