世界的に有名な経済学者で、国連持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)ディレクターのジェフリー・サックス氏はこのほど新華社の独占インタビューに応じた際に、「9.11テロ後、米国による『対テロ戦争』は世界に深刻な災いをもたらし、米国内及び国際社会の溝を深めた。その代価は計り知れない。米国は戦争により国内の溝を解消しようとするのではなく、長期的な発展政策を打ち立てる必要がある」と述べた。サックス氏の発言の要旨は下記の通り。
対テロ戦争は米国の経済及び民生の、教育や医療などの大きな問題を生じさせた。米国固有の社会の溝も戦争により深まった。戦争は本来ならば貧困者支援、医療、教育などに割り振るべき資源を奪った。
対テロ戦争は、その対象となった国、さらには全世界に重い代価を強いた。米国は愚かで違法なペテンの戦争を発動し、あちこちで政権を覆し、国際体制を濫用した。みだりに武力を振り回し、人々に塗炭の苦しみを強い、かつアフガン、イラク、シリア、リビアなどの国のインフラを大きく破壊した。
米軍撤退後のアフガンの再建で、人道主義の危機が生じる可能性が上がっている。喫緊の課題は、アフガンの経済、金融、人道主義の崩壊の回避だ。国連は系統的にアフガン政権と協力し、アフガン人の基本的な需要を満たすべきだ。国連安保理は早急に共通認識を形成するべきだ。国際通貨基金、アジア開発銀行、世界銀行及び関連機関はアフガン政権と協力し、人々の基本的な需要を満たすよう協力するべきだ。
米国の一部の好戦的な勢力はすでに、「アフガンの恥」の報復の機会を探っている。不幸にもこの歴史のページはまだめくられていない。米国は常に軍事行動により国内の政治・経済・民生の危機を回避しようとする。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年9月13日