英ガーディアン紙のウェブ版は9月19日、『太平洋で波乱を巻き起こす:ボリス・ジョンソンの“世界グレートブリテン島”はいかに理不尽なことをしたか』という見出しのサイモン・ティスデル氏の文章を掲載した。以下はその概要。
イギリスのボリス・ジョンソン氏とオーストラリアのスコット・モリソン氏という2人の政治家は自分が世界の主役だと勘違いしている。米国が中国台頭の阻止を世界第一のマストな戦いとする中、彼らはジョー・バイデン氏の威嚇的な動きに同調し、主旋律に合わせてだるそうに歌う合唱歌手のようである。2人は、別の戦争が勃発すれば自分も加わりたいと表明している。
オーストラリアが原子力潜水艦隊を結成することを決めたのは、米国とイギリスが締結した安全保障パートナーシップ(AUKUS)新防衛協定の一部であるが、これはオーストラリアの安全を強化するのではなく、直接弱める決定である。
これにより、キャンベラはワシントンの恩恵に頼ることになる。これはフランスとその他の欧州の盟友を激怒させた。ニュージーランドと地域の盟友が支持する太平洋無核化運動は困難に陥った。
また、この協定は西側の核拡散問題における偽りを十分に示した。米国の支援のもとで、オーストラリアは先進技術、既製の原子炉、燃料となる濃縮ウランと最新技術を手に入れることができる。
この譲渡は国際規則に違反し、反核のタブーを破った。これがオーストラリアの核兵器開発能力を切り開いたことは明らかである。