第76回国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障)が1日に採択した2つの決議の双方に、中国の打ち出した「人類運命共同体」理念が盛り込まれた。「人類運命共同体」理念を決議に盛り込むことを特定の国が妨害したことについて、中国代表を務める耿爽国連次席大使は中国の立場を表明した。中国新聞社が伝えた。
耿大使は、「中国は『宇宙空間への兵器の先制配備の禁止』と『宇宙空間での軍拡競争を防ぐための更なる実践的措置』に関する決議案の協議を通じた合意形成による採択を支持した。だが遺憾な事に、両決議案の『人類運命共同体』という表現を含む段落について採決を再び要求した国があった。過去2年間の採決のいずれにおいても、この理念は多数の支持を得て、決議に盛り込まれた。このような状況下においても、特定の国が今年も故意に団結を損ない、対立を仕掛けたことに、極めて失望する」と指摘。
「この理念を国連総会決議に盛り込むことを阻止する特定の国の企ては3年連続で挫折した。特定の国がこれ以上対立をつくることなく、冷戦時代のゼロサム思考やイデオロギー的偏見を早期に棄て去り、真の多国間主義に尽力し、加盟国間の団結を守り、各国と共に第1委員会の取り組みを推進し、軍縮プロセスを推進することを望む」と強調した。
耿大使はさらに、「宇宙空間はグローバル・コモンズであり、各国の人々の利益に関わる。『人類運命共同体』理念は、各国の利益が緊密に結びつき、人類が運命を共有していることを強調している。これは宇宙空間の平和利用、宇宙空間への兵器の先制配備の禁止、宇宙空間での軍拡競争の防止など関する国際的なコンセンサスと完全に合致しており、宇宙空間の安全を共同で守るという各国の願いを十分に反映している。そのため、この理念を宇宙空間に関する決議に盛り込むことは、完全に正当で理にかなっている」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月2日