現地時間31日、イタリア・ローマで開催中のG20サミットで、「G20ローマ首脳宣言」が発出された。同宣言は、「北京2022年冬季五輪・パラリンピックに期待する。これは世界各国の選手が競技する重要な機会であり、人類の粘り強さの象徴でもある」とした。インドのANI通信社は1日、「国際オリンピック委員会(IOC)の公式サイトもこの文言を引用し、G20首脳の支持に謝意を表した。これはG20による間もなく開催される北京冬季五輪を支持する新たな力強いシグナルだ」と伝えた。
G20サミットの公式サイトによると、同宣言は計61条で、新型コロナウイルス感染症の共同対策、多国間主義、グローバル経済、汚職撲滅、ジェンダーレスなどの各方面に渡る。第60条は北京冬季五輪を支持する内容だ。米サイト「ポリティコ」の30日の報道によると、同宣言の発表前、G20の主要加盟国の間で激しい議論が展開された。事情に詳しい外交官によると、中国は宣言に、2022年北京冬季五輪・パラリンピックは「人類が新型コロナウイルスを克服する粘り強さと世界団結の象徴である」という文言を盛り込むよう求めたが、米国とカナダが反対したという。米国とカナダは公式のコメントを控えている。
ANI通信社によると、IOCは同宣言の発表後、G20の北京冬季五輪を支持する内容を引用した。IOCのバッハ会長は、「IOCはG20首脳の北京冬季五輪への承認と支持を歓迎し、謝意を表する。選手は新型コロナウイルスと戦う粘り強さを見せてくれるだろう」と述べた。G20加盟国の経済規模は世界経済の85%を占めている。報道によると、ローマのG20サミットの開催期間中、一部の人権団体が北京冬季五輪のボイコットを呼びかけたが、同宣言は「2022年北京冬季五輪に向けた立場を示した」という。
多くの国の政府と五輪委員会が最近、北京冬季五輪への期待と支持を示している。一部の国の在中国大使館はさらに北京冬季五輪をテーマとするイベントを開催した。中国外交部の汪文斌報道官は1日の定例会見で、「冬季五輪が北京時間に入るに伴い、世界各国人民の五輪への熱意と夢が再び点火された。中国側はすでに世界に向けスリムで安全で素晴らしい五輪の祭典をお届けする準備を整えた。各国の冬季五輪選手を応援し、共に未来に向かおうではないか」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月2日