「中国外国人記者クラブ」(FCCC)が外国メディアによる北京冬季五輪の取材環境に「懸念」を表明したことについて、中国外交部(外務省)の汪文斌報道官は2日の定例記者会見で、「北京冬季五輪の準備作業において、いわゆる『情報公開が不十分』との問題は存在しない」と表明した。
【記者】「中国外国人記者クラブ」が11月1日の声明で、外国人記者による中国での北京冬季五輪の取材環境に「懸念」を表明し、北京冬季五輪組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)に早急な「改善」を呼びかけたことについて、外交部としてコメントは。
【汪報道官】最初に、中国はあなたの言及した組織を認めていないということを説明しておく必要がある。この組織は、中国にいる400人以上の外国人記者の実際の声を代表しているわけでもない。
当該の声明も、事実と一致しないものだ。北京冬季五輪の準備作業は、オープンな大会開催の理念を堅持しており、準備作業の当初から、世界中のメディアによる取材や報道を常に歓迎してきた。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、2021年後半に行うテストイベント「EXPERIENCE北京」の各参加者の健康と安全を確保すると同時に、テストイベント後の隔離人数を減らして各メディアの運営コストを下げるため、テストイベントの組織委員会は入念な手配をし、大きな困難を克服して、スペースをバブル内外に分けて管理し、メディアの取材エリアをバブル外に設置した。施設のスペースが限られているため、各テストイベントで取材できるのは一部のメディアのみとなってしまっている。
今回メディアを招待する際の原則は、IOCの認めた国際的通信社、IOCオフィシャルフォトエージェンシー、そして数年前に五輪を開催した、または数年後に五輪を開催する国の一部メディアであることで、これらのメディアは大多数のメディアを代表し、そのニーズに応えることができると思われる。また、北京冬季五輪組織委員会は、テストイベントの進行に合わせてニューズレターを配信し、全ての海外メディアに直接情報を提供し続けており、言われているような「情報公開が不十分」との問題は存在しない。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月3日