国際オリンピック委員会と北京冬季オリンピック組織委員会は8日に定例記者会見を合同で開き、北京冬季オリンピック組織委員会防疫事務局の黄春副主任は冬季五輪の閉ループ内の状況を紹介した。現在、約68%の人員が隔離解除または退院し、閉ループ内は非常に安全だという。ここから、国際オリンピック委員会のバッハ会長が述べた感謝を用意に理解できる。バッハ氏は、北京冬季五輪の開催は世界のウィンタースポーツの構造を永久的に変えたと述べ、北京冬季五輪の開催に多大な貢献をした中国人に感謝の意を表した。環球時報が伝えた。
北京冬季五輪の開幕から数日が過ぎたが、冬季オリンピック組織委員会は閉ループ内の選手、同行した関係者、メディア記者の新型コロナウイルス陽性者の数を毎日報告している。陽性者は感染拡大を避けるため、集中隔離される。これは規則と状況に合わせた措置だが、一部のメディアはこの件を取り上げ、「隔離所のホテルは環境が悪い」などと北京冬季五輪の防疫措置を批判している。
ある米国メディアは、陽性となり隔離された多くの北京冬季五輪の出場選手が「隔離環境は悪く、部屋が狭く、同じ食べ物ばかりで、トレーニングもできない」と不満をこぼしていると報じた。これらのメディアは、北京冬季オリンピック村は隔離された選手を「尊重していない」と結論づけている。これはあまりにも奇妙で滑稽な結論であり、北京冬季五輪が「閉ループ」管理を実施し、陽性となった選手を隔離する理由をわかっていないのだろうか。陽性となった選手を隔離することが彼らを尊重していないと言うのであれば、それらの選手を他の選手と一緒に生活させれば尊重しているということになるのか。
防疫の完全な閉ループを構築し、どのように「厳密」を実施するかだけでなく、陽性者から閉ループ内のその他の人への感染をどのように回避するかも考える必要がある。隔離が最上の方策であることは明らかである。この方法は感染リスクを最も抑えることができ、国際オリンピック委員会と国際パラリンピック委員会、北京冬季オリンピック組織委員会が発表した『北京2022年冬季オリンピック・パラリンピック』防疫手引きも関連状況について細かく規定・説明している。例えば、隔離施設について、選手と同行した関係者の防疫手引きに、部屋の面積は約25平方メートル以内、無料Wi-Fiや英語サービスなどを提供すると明記されている。
そのほか、報道によると、北京冬季オリンピック組織委員会は誤りがあれば改め、なければいっそう努力するという行動を迅速にとっている。このような姿勢は選手に対する尊重と責任ではないというのか。しかも、陽性となった選手は検査で陰性になれば競技場と選手村に戻り、競技の準備をすることができる。
閉ループ内の記者として、筆者は閉ループ内の関係者と接触したが、彼らは冬季オリンピック組織委員会の防疫措置を理解・支持している。テーブルに置かれた仕切板や至る所に見られる手の消毒液、さらに競技場内外でのマスク着用、関係者全員の毎日のPCR検査などから、冬季オリンピック組織委員会の防疫重視と閉ループ内の防疫規定順守がはっきりとわかる。ロシア紙イズベスチアのウェブ版は以前、中国の防疫措置がこれほど厳格で有効的でなければ、北京冬季五輪を開催することはできなかったと伝えた。みんなが北京冬季五輪の安全な開催を望んでいるというのに、一部のメディアがその雰囲気を壊そうとするのはどうしてか。
これらのメディアの目論見はおそらくこうだろう。陽性となった選手を隔離しなければ、冬季オリンピック村と競技場で自由に活動でき、結果的に感染が拡大する。そうなった時、北京冬季五輪の防疫措置は不十分で、選手を尊重していないと言うのではないか。しかしその代償として、陽性でなかった選手も巻き込まれ、4年待ったオリンピックドリームは打ち砕かれ、多くのスタッフのオリンピックのための努力も無駄になる。
オリンピックの主役はやはり選手であり、4年間、さらには4年以上の苦労と努力をしてきた彼らにとって、自分のオリンピックドリームを果たす瞬間である。陽性となった選手は一時的に隔離されるが、出場するチャンスを完全に失うわけではなく、陽性でない選手も安心して競技に臨める。このような隔離は選手たち自身のためである。一部の外国メディアは冬季五輪の防疫措置を悪く言っているが、それこそが選手たちを尊重していない。また、外国メディアが陽性者を隔離しないことを主張すれば、閉ループ内の同僚は同意しないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年2月11日