国連安全保障理事会で、現地時間2月25日、米国とアルバニアによって提出されたウクライナ情勢に関する決議案について、ロシアは反対票を投じたため、決議案は採択されませんでした。
投票結果は、賛成11票、反対1票、棄権3票でした。中国は棄権しました。
中国の張軍国連常駐代表は、ウクライナ問題に関する安保理の採決後、説明を行い、「中国は一貫して問題自体の是非について自らの立場を決定し、すべての国の主権と領土保全を尊重し、国連憲章の趣旨と原則を共同で順守すべきだ。われわれは、すべての当事者に対し、平等と相互尊重に基づき、平和的な方法で相互の懸念を解決する合理的な方策を模索することを求めている。また、外交的解決を促進するためのあらゆる努力を歓迎し奨励すると共に、ロシアとウクライナとの外交交渉により問題が解決されることを支持する」と強調しました。
また、張軍代表は、「安保理はこの1週間で2度の緊急会議を開催し、各当事者は現在の情勢についてそれぞれの立場を十分に表明し、懸念を明らかにした。現在の複雑かつ敏感な情勢に対して、安保理は必要な反応を示すと共に慎重な対応が求められる。いかなる行動も、火に油を注ぐのではなく、真に危機の解消に資するものでなければならない。不適切な対応や圧力、制裁措置を行えば、より多くの犠牲者を生み、またより多くの財産が損なわれることとなり、局面をより複雑に混乱させ、平和的解決の扉を完全に閉ざすようなことになれば、最終的に被害を受けるのは罪のない多くの市民である。以上を踏まえ、中国は決議案の採択を棄権したのだ」と説明しました。
「中国国際放送局日本語版」2022年2月27日