全国人民代表大会(全人代)に提出された中央・地方予算草案報告書によると、中国の今年の国防予算は前年比7.1%増の1兆4500億元(約2290億ドル)となる。米国と西側の一部メディアは事実曲解に意欲満々だったようで、これは3年ぶりの高い伸び率で、GDP成長目標を上回っており、「中国が軍事費の大幅拡大を継続」「米軍のインド太平洋における主導権に挑戦」の象徴であると称した。
この解読は「中国の脅威が拡大中」であることを証明しようと躍起になっているが、無理なこじつけには説得力がない。中国の軍事費(予算)の伸び率は2016年以降、6.6%から8.1%の間を保っており、7年平均で約7.2%だ。今年の伸び率はこの平均値に非常に近い。一部の西側メディアが「3年」という時間を取り上げ問題視するのは、2019年末に流行した新型コロナウイルスが社会・経済に変動をもたらし、自ずと防衛を含む各種支出に影響を及ぼし、中国の国防予算が2020年に32年ぶりの低い伸び率を示しただけのためだ。しかしこれは「ノーマル」ではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月7日