第23回中国EU首脳会議が1日、オンライン形式で開催された。現在の国際情勢下、中国とEUが対話と協力を維持できることは非常に重要であり貴重だ。世界平和を守る2大勢力、共同発展を促進する2大市場、人類の進歩を促す2大文明である中国とEUによる対話と協力の堅持により、世界の平和と安定に希望と保障が備わる。
今回の会議前、一部の西側メディア(特に米国側)が意図的に中国・EU関係に「緊張」「波乱」が生じたと大げさに騒ぎ立て、さらにウクライナ問題を利用し中国・EU関係を操ろうと試みた。これがウクライナによりロシアをけん制し、ロシアにより欧州をけん制する念入りの計画の続編であることは間違いない。実際に中国とEUは多国間主義を守り、グローバルガバナンスを強化し、気候変動に対応し、共に感染症と戦うといった面で広く共通認識を形成している。ましてや中国はEUとの間に70以上の協議・対話メカニズムを構築しており、何についても話すことができる。一部の分野から中国・EU関係を垣間見て、定義づけようとするのは戦略的な狭隘だ。
ウクライナ問題についても、中国とEUの間には多くの共通認識がある。双方は戦乱を望んでおらず、早期停戦を願っている。人道支援についても、双方の間に溝はない。ウクライナ問題が長引くと、世界の経済・貿易、難民、エネルギー、食糧、金融などの深刻な危機が生じる可能性があり、欧州が真っ先に被害を受けることに目を向けるべきだ。中国は危機の当事者ではないが、欧州が永久の平和を実現することを心から願っている。同時にまた、過度な制裁は双方を傷つけ、情勢をより複雑にし、対立をより激化させるだけと考えている。欧州も実際にはこれを実感している。
この世にはまったく同じ2枚の葉はない。中国とEUが一部分野で食い違っているのも不思議ではない。より重要なのは、双方に根本的な地政学的な溝がなく、調整できない利益の衝突も存在しない。むしろ双方の協力には大きな内的原動力がある。中国とEUの昨年の物品貿易額は前年比27.5%増の8281億ドルで、中国は2年連続でEUにとって最大の貿易パートナーとなった。EUは今年1−2月にASEANを抜き、再び中国にとって最大の貿易パートナーとなった。困難な局面において、中国・EU関係の強靭性と潜在力が浮き彫りになっている。
他にも、多国間主義を断固守り、新型コロナウイルスに共に対応し、COP26の成果を共に促し、生物多様性を守り、イラン核協議の妥結を促すといった重要問題の解決は、近年の中国とEUの協力の成功例だ。人類の発展という高い見地に立つと、中国とEUは制度的な競争相手ではなく、全面的な戦略的パートナーであるべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月1日