国連安全保障理事会は現地時間5日、ウクライナ問題について審議した。中国の張軍国連大使は次のように述べた。

　ウクライナ情勢の沈静化と早期停戦は国際社会の切実な期待であり、中国側の強い願いでもある。中国側は何度も、対話と協議は平和の扉を開くための唯一の活路と強調している。ロシアとウクライナはすでに協議を重ねている。中国側は双方が平和協議の大きな方向を堅持し、困難と食い違いを克服し、危機の全面的な解消に向け条件を絶えず蓄積することを歓迎する。国際社会は双方の協議に向け有利な条件と環境を整え、政治的解決に向け空間を切り開くべきだ。障害を設け、圧力を増やすべきではなく、ましてや火に油を注ぎ対立を激化させてはならない。局地的な衝突の拡大を全力で防がなければならない。

　中国側はウクライナの人道問題を高度に重視しており、ウクライナの人道危機を和らげるすべての提案と措置を支持する。衝突は現在も続いている。中国側は当事者に対して、国際人道法を遵守し、民間人と民間施設の安全を保護し、民間人の死傷者を最大限に減らし、人員退避と人道支援ルートの安全と円滑性を保証し、女性と児童、負傷者・捕虜の基本的な権利を守るよう呼びかける。人道問題は政治利用されるべきではない。ウクライナと周辺諸国には人道の大きな需要がある。国際人道機関は中立と公正を保ち、より多くの資源を積極的に動員・手配し、命を救い民間人を守るため弛むことなく取り組むべきだ。中国側はすでにウクライナ及び周辺諸国に人道支援を提供しており、今後も継続する。

　国際人道法によると、民間人は武装衝突においていかなる形式の暴力も受けてはならない。民間人への襲撃は受け入れられず、起きるべきでもない。ウクライナのブチャにおける民間人の死亡に関する報道と画面は非常に懸念される。事件の関連状況と具体的な原因については究明しなければならない。どのような批判も事実に基づくべきだ。結論が出るまで、各方面は自制を保ち、謂れなき非難を回避しなければならない。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年4月6日