米国はウクライナ危機を利用し中米関係を破壊するな=駐米中国大使

中国網日本語版  |  2022-04-20

米国はウクライナ危機を利用し中米関係を破壊するな=駐米中国大使。

タグ:ウクライナ危機 中米関係

発信時間:2022-04-20 14:46:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国の秦剛駐米大使は18日、米誌「ナショナル・インタレスト」に、ウクライナ危機に関する署名記事を掲載し、中国側の立場を説明した。記事の要旨は下記の通り。

 

 ウクライナ危機には胸が痛む。中国はかねてから平和を愛し、戦争に反対しており、国際法と公認されている国際関係の基本準則を守るよう提唱し、ウクライナを含む世界各国の主権と領土保全を尊重するよう主張している。中国は停戦と人道危機を和らげるためのすべての努力を支持し、かつ和平交渉を促すため建設的な力を発揮し続ける。

 

 ウクライナ危機により、欧州の安定・繁栄の期待が一夜にして覆り、代わりに大きな不確実性がもたらされた。この期待を元に戻すためには停戦が必要であり、さらには危機後の欧州の長期安定の根本的な活路を見いだし、バランスの取れた効果的で持続可能な欧州安全の新理念と新枠組みを検討する必要がある。

 

 冷戦後、欧州がNATO東進により安全を求めるなか、大陸の東端では中国、ロシア、中央アジア諸国が先例のない5者会談メカニズムを構築し、新しい安全の理念と道の模索を開始した。30年以上に渡るユーラシア大陸両端の安全情勢の真逆の変化を顧みれば、未来の欧州ひいては世界の安全の道がどこにあるか見えてくるだろう。

 

 ウクライナ危機下の中露・米露・中米関係について、中露関係は過去30年に渡り長期的な進展を手にしたが、同盟を組まず対抗せず第三者を念頭に置かないという性質に変化はない。中国は過去も今後も独立した自主的な大国であり、常に物事の是非曲直に基づき判断を下し、立場を決定し、外からのいかなる圧力・干渉も受けない。米露関係は今や「新冷戦」に陥ったが、これは中米露のどの国の利益にも合致しない。米露関係をより悪くしても中米関係がより良くなることはなく、また中露関係を悪くしても米露関係が良くなることはない。中米関係が悪化すれば、米露関係にとっても世界にとってもメリットはない。

 

 危機が訪れると、ある人は中国に制裁の棍棒を振るい、独立した自主的な平和外交方針を捨て立場を表明するよう強いようとしている。ある人は「中露枢軸国論」をでっち上げ、中露関係を極めて危険に曲解し、謂われなく中国にウクライナ危機の責任を負わせようとしている。ある人は台湾問題とウクライナ危機を結びつけ、台湾海峡の衝突のリスクを誇張している。ある人はウクライナ危機の警告を顧みず、アジア太平洋地域で溝・対立・危険を作り、アジア太平洋に欧州の古い道を再び歩ませようとしている。これらの言行はウクライナ危機の解決、中米関係の安定になんら資さない。

 

 中米両国は温暖化への対応をめぐり平等・互恵協力を展開すべきであり、さらに国際政治が冷え込むなか最大限の共通認識を積極的に模索するべきだ。危機への認知の差が、謂われなき非難と圧力の理由になるべきではなく、ウクライナ危機を脱するための中米の努力を妨げるべきではない。

 

 中米双方はより遠くに目を向け、危機及び危機後について実務的で建設的な対話、協調と協力を展開するべきだ。各国が共に受け入れられる欧州の長期安定の策の実現を促し、その他の世界的な問題を適切に解消するべきだ。国際社会と共に手を携えウクライナ危機が世界の経済、貿易、金融、エネルギー、食糧、産業チェーン、サプライチェーンなどにもたらす深刻な衝撃を予防し、これに対応し、各国の経済及び民生に影響が生じないようにするべきだ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月20日


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