米誌「アトランティック」はこのほど、政府が感染対策に取り組まなかったことから、米国の約20万人の子供が「コロナ孤児」になったと伝えた。記事によると、18歳以下の孤児のうち12人に1人がコロナ禍により保護者を失った。米国のすべての公立校のうち、平均で2人の子供がコロナ禍により保護者1人を失ったという。
データを見ると、低所得及び非白人世帯のマイノリティの子供が「コロナ孤児」の65%を占めている。米国の白人の子供の孤児数を1人とすると、スペイン系米国人は1.8人、アフリカ系米国人は2.4人、インディアン及びアラスカ先住民は4.5人となっている。半数弱のコロナ孤児がカリフォルニア州、テキサス州、ニューヨーク州、フロリダ州、アリゾナ州、ジョージアナ州の6州に集中している。これは米国の貧困人口が最も多い州の順位とかなり重複している。
ところが新型コロナにより死亡した米国一般人への注目度が下がり続けている。これは米政府が早々にウォールストリートのデータ、さらには地政学的な駆け引きに注意をそらしていたからだ。新型コロナの感染拡大が「終了」したとの宣言を急ぐことによる利益のために、米国の感染症に苦しむこれらの人々が意識的もしくは無意識的に忘れられた。
これは米国の体制下であれば「至極当然」のようだ。孤児には政治の代弁者がなく、ロビー活動を行う資本がなく、投票権もない。議会で大言壮語する議員たちが駆けずり回り訴えてくれるなどと期待できようか。資本と投票権がなければ見捨てられるべきというのだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月7日