国連安全保障理事会は23日、技術・安全問題の公聴会を開いた。中国の張軍国連大使はその席上、中国による国際科学技術交流・協力の促進、安全リスクの防止・管理に関する主張とプランを掲げた。また関連国に対して、アジア太平洋を含む世界各地における分裂と地政学的対抗の誘発、製造・経済・科学技術のデカップリング、世界の産業チェーンの安定と経済回復への破壊を停止するよう求めた。
張氏の発言内容は下記の通り。
先進国と発展途上国の間の技術格差、特に情報格差が広がり続けており、新たな不平等をエスカレートさせている。国連などの多国間の舞台を積極的に利用し発展途上国の科学研究能力の建設を支え、情報格差の縮小により発展の格差を乗り越え、2030アジェンダの実現を急ぐべきだ。
技術発展はリスク源になりうる。国際社会は「善のための科学技術」という理念を貫き、国連のメインルートの力を発揮し、各国と各方面の参画を堅持し、技術発展のリスクを共に管理し、広く受け入れられるルールと規範を策定し整えるべきだ。
科学の世界はゼロサムゲームの戦場ではなく、技術革新のチャンピオンは1人だけであるべきではない。しかし最近一部の国の政府が科学技術問題を政治利用し、国家安全の概念をむやみに広げ、国の力を乱用し、他国のハイテク企業への圧力を拡大していることが懸念されている。この古い冷戦的なやり方は国際協力の精神と時代の流れに背き、世界各国の共同の利益を損ねるため、成功することはない。中国側は関連国の政府に対して、理性的で開放的な姿勢を示し、科学技術発展と国際科学技術協力を正確に見据え、他国のテック企業への謂れなき圧力と規制を停止するよう求める。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月24日